心理学の用語に「セルフハンディキャップ」という言葉があります。
直訳すると「自分自身にハンディを負わせる」「自分自身を不利な立場にたたせる」といったところですが、この言葉には実はもう少し深い意味合いがあるのです。
その答えを読む前に、少し考えてみてください。
心理学の用語に「セルフハンディキャップ」という言葉があります。
直訳すると「自分自身にハンディを負わせる」「自分自身を不利な立場にたたせる」といったところですが、この言葉には実はもう少し深い意味合いがあるのです。
その答えを読む前に、少し考えてみてください。
先日久しぶりに自宅を掃除していたら、寝室の枕元に「カメムシとざるそば」と書きなぐったメモ用紙が落ちているのを見つけました。
どうみても自分の筆跡ですが、寝ぼけて書いたのか夢うつつで書いたのか、とにかく書いた記憶がまったくありません。このメモがいったい何を意味しているのかも皆目分からないけれど、もしかすると昔の自分が、将来の自分に向けて、極めて重要な警告を発していたのかもしれない。
このように考え始めると、だんだん居ても立ってもいられなくなってきて、かといって必死になれば思い出せるかというとそうでもなく、いよいよ進退窮まって部屋の掃除どころではなくなってしまったのでした。
私たちが「やる気」になるのはどんなときか? これはカウンセリングでの話にとどまらず、さまざまな場面で大切になってくるテーマです。
「関与しながらの観察」
前回のコラムの内容について、誤解があるといけないので補足しておきます。
私たちスタッフは舞台裏であるスタッフルームで、患者さんの悪口ばかり言っているわけでは決してありません。むしろ、患者さんのがんばっている姿や、それでも乗り越えられない困難をどうしたらいいかなどについて相談し合っていることのほうが圧倒的に多いと思います。また、話す相手についても、守秘義務を遵守しなければならない立場にある同僚にしか話しません(当法人外の人に患者さんの情報を話せば、たとえ同じ職種同士であっても守秘義務違反となります)。
ただ、場合によっては、愚痴半分に患者さんの悪口をこぼしてしまうこともあるし、そういう清濁を含めてスタッフ間で話し合える関係こそが、治療上も大切だと感じていることを述べたかったのです。
…というわけで今回の本題、「関与しながらの観察」。
患者さんの口から、こんな言葉を聞くことがあります。
「スタッフの皆さんって、私たち患者がいないところで、私たちの悪口言ったりしてるんじゃないんですか~!?」
前回のコラムでは心理検査の種類についてご紹介しました。今回は心理テストの内容についてご紹介してみたいと思います。
当院および当カウンセリングルームでは、必要に応じて心理テストをおこなっています。
世の中には心理占い的なテストが氾濫していますが、それらの多くは根拠のないものだったり、どのように回答しても当たるように作ってあるものだったりします。それに対して、私たちが臨床現場で使っているのは、いわば「本チャン」の心理テストです。
そこで今回は、現場で実際に使っている心理テストについてご紹介してみたいと思います。
言い間違いや聞き間違いにはすべて意味があるという考えかたがあります。もともとは精神分析学に基づくもので、無意識的な精神力動がそこに投影されるというわけです。
「どうすれば幸せになれるんでしょうか?」
カウンセリングの中で時折こんな質問を受けることがあります。
心理学者ウェグナーに「白クマの実験」という有名な研究があります。
白クマが歩き回るだけの映像を被験者に見てもらうのですが、事前に被験者を3つのグループに振り分け、それぞれ異なる教示をおこないました。