みなさんこんにちは。BUC(バックアップセンター・きょうと)の「情報発信係」の編集長、Yです。いつもはこんな感じで情報発信係が前にグイグイ出てくることは無いのですが、今回は何と言っても記念すべき100回目です。編集長の特権で書かせていただくことになりました。
とは言うものの、私はここに通い始めてから数ヶ月。このブログの4年にわたる歴史を語ろうにも、当初のことは全く知りません。さすがにそれではマズかろうということで、過去の記事を読んでみました。
ブログの第1回目がアップされたのは2016年10月。タイトルは「秋のハイキング 嵐山の名所と自然を満喫!」でした。秋のハイキングか、いいなぁ。紅葉の季節だし、とても良い景色だったんだろうなぁ…。
BUCは京都駅前のビルの5階にあって、見晴らしはとても良いです。さらに交差点のはす向かいには東本願寺、その先には愛宕山などが見渡せて、休憩スペースのソファからそんな景色を眺めると、作業の疲れも少し和らぐような気がします。とは言え、いつもの部屋から外に出て、新鮮な空気を吸いながら、目の前に広がる美しい景色を味わうというのは、また格別の良さがありますね。想像しただけでリフレッシュできそうです。
私は休職中でも、いや休職中だからこそ、楽しみを見つけて心をリフレッシュすることがとても大事だと思っています。(休職して間もない頃は、「楽しむ」ということにどこか罪悪感を持ってしまっていましたが、こころを回復させるためにはやっぱり楽しみは必要ですよね。病気を治すにはその方が良いようです。)
今はコロナ対策の影響で開催できないものも多いのですが、それでもBUCではさまざまなイベント(OB交流会やファミリーミーティング、納涼会など)が催されていて、毎回とても楽しいです。出し物を練習したり盆踊りを踊ったり…といった機会も、大人になってからはなかなか無いので、実際にやってみると面白いものです。これも委員に選ばれたメンバーが企画を一生懸命練って準備してくれるおかげです。
私も委員をしたことがあるのですが、BUCで個人に与えられる課題(うつ病や認知療法、マインドフルネス等についての課題図書を要約する作業)と並行して各種イベントの準備をするので、マルチタスクが要求される実際の職場を疑似体験できて、復職の訓練にとても役に立ったなぁと思っています。
こちらのブログを掲載する目的も、イベントと同様、「メンバーの訓練の一環」という側面があります。書くことを通じて自身の振り返りも出来ますし、復職に向けての準備にもなります。しかしそれだけではなく、情報発信係としては「読んでいただく方の力になりたい」、とりわけ「BUCへの通所を検討されている方々や、通所して間もない方に向けて、不安な気持ちを少しでも和らげることができたら」という思いで続けております。私たちも休職中の身なので、しんどさや辛い気持ちは普通の人よりは理解できるつもりです。どこかで読んで下さっている方の気持ちがわずかでも「ふわっ」と軽くなるようなブログを目指して、これからもコツコツとやっていきたいと思います。
ペンネーム:編集長Y
私はBUCに通い始めて約7ヶ月経ちます。
BUCに通って良かったことは沢山あります。はじめからそう思えていたわけではなく、通いだした頃は、「本の要約をしているだけで、復職できるのかな?私はここで何をやっているのだろう?」と焦りと不安でいっぱいでした。しかし、少しずついろんな講座に参加したり、他の通所者さんやスタッフさんと話したり、病気に関する本を読む中で、自分の気持ちが楽になってきていることに気づきました。今では、BUCに通って本当に良かったと思っています。
一番良かったことは、「同じ悩みや不安をもった仲間がいる」「相談や心配、アドバイスをくれるスタッフさんたちがいる」ということです。
仲間とは、年齢も性別も職種もさまざまですが、お互いの病気のことや休職から今までこと、BUCに通いだしてからの変化など、それぞれの話を聞けて共感し合える。「こんなこと話したら引かれるかな?」と思うこともなく、素直に話せる。それが一番大きかったです。
スタッフさんとは、初めはお互い探り探りでしたが、そのうち私の特性を掴んでいろいろアドバイスや励ましを頂きました。私はBUCに通所中、順調に回復していったわけではなく、何度も後戻りをしました。その都度、心配して声をかけてくれました。辛いときには、「早めに相談してくれたらよかったのよ」「頑張ったね」と優しく声をかけてくれ、一方、思考が歪んでいる時には、「それは根拠がないことでしょ」と指導を頂くこともありました。親のように親身になってくれる人がいる。後戻りして辛かったとき、自信をなくしてしまったとき、本当に救われました。感謝しています。
長くなりますが、もう一つ良かったことがあります。それは、「性格を変えるのではなく思考を変える」ということを学べたことです。「長所は短所、短所は長所」という諺のように、以前は、自分の短所を直すと長所も消えてしまい、私じゃなくなると悩んでいました。さらに、性格なんてそんな簡単に変えられないとも思っていました。けれど、性格ではなく思考を変えることによって、長所を伸ばし、短所を抑えることができると知り、講座にも前向きに取り組むようになりました。思考もすぐには変わりませんが、繰り返し練習することで以前よりは生きやすい思考になってきているのかなと感じています。
当初は、自分の感情に振り回されて気づかなかったこともありますが、こうして振り返るとBUCに通って良かったことは沢山あります。これからも、人生には辛いことやしんどいことが沢山あると思いますが、どんな経験も自分にとってプラスになると信じています。
ペンネーム:スイア