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【BUCきょうとメンバーブログ】第124回「M1グランプリと私」

2021年7月 1日 (木)

 

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 2018年の冬休みは、どうしようもなく落ち込んで、時間があれば繰り返し嫌なことばかり考えていました。どうしたらこの不快な状態から抜け出せるか全くわからなかったし、自分が落ち着く方法があるとは考えも及びませんでした。私にできることは、休み中にもかかわらず仕事に没頭して、何とか自分を保つことでした。 

 夕食後、娘がM1グランプリを観ていたので、「M1みるの久しぶり…。」と思いながら一緒にテレビの前に座っていました。笑える気分ではなかったのですが、和牛、霜降り明星、ジャルジャル、ミキなどのお笑い第7世代を含むパワフルな漫才で、知らない間に笑っていました。笑いには心を癒す効果があると聞きますが、大声で笑ったら、目の前の霧がさっと晴れていく感じがしました。こんな状態でも笑えるのだから、私は大丈夫だと思いました。 

 次の年、またしても私は落ち込んでいました。冬休みになって何もする気が起こらなかったのですが、とりあえず行きたかったヨガ教室に行ってみました。すると、やる気が湧いてきました。それは、かすかな感覚でしたが、動くきっかけになりました。振り返れば余程のエネルギー切れだったのだと感じますが、年賀状に着手したものの、「勝手ながら本年をもちまして新年のご挨拶を終了させていただきます。」と書いたのです。(年賀状を止めたことは今でも後悔していませんが。)そして、これだけは観たいと考えていたM1グランプリは私を裏切ることなく、気分はあがったのですが、一時的で根本的な解決になりませんでした。復活できないまま、年明けには休職してしまいました。 

 私には、仕事に没頭することやお笑い番組を観ること、ヨガ教室に行くこと以外にも、自分を助ける方法が必要だったのだと思います。BUCに来るまでは、自分で自分を助ける方法がこんなにたくさんあるとは思いませんでした。それどころか、自分で自分を追い詰めていたことにも気づいていなかったのです。 

 悲しい時、苦しい時、辛い時の過ごし方をBUCで学んで、いよいよ実践するときが近づいてきました。復職して、実際に活かせるのかどうか、正直自信は持てません。けれども、できることがほとんどなかった以前の私ではないことも確かです。実際にやってみる中でしか本当の自信の回復はないのだろうと感じています。

(M)

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