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【BUCきょうとメンバーブログ】第115回「抹茶の美味しい季節はまやかし?」

2021年4月22日 (木)

 このブログが掲載されている頃は、そろそろ新茶が美味しい季節が近づいてきたと共に世間はGWに突入する合図を待っている頃だと思います。

そんな時季に、何か思うことを書こうと考えましたが、出てきません。じゃあ、今回のブログに穴を開けて、みなさんごめんなさいと思った矢先、前述の「新茶」が頭の中に降りてきました。

 この時季は、新茶もだけど世間は「抹茶」スイーツなどが溢れるじゃない!じゃあ、このテーマにしようと、勇んで調べてみると自分の知識の浅はかさに愕然としました。

実は、抹茶の旬は、10〜11月頃だそうです。みなさん、知ってました?私は知らなかったので、正直、驚きました。でも、なんで?とはなりません。なぜなら、実家の城陽市は茶祭りを10月20日ごろに行なっていたなぁ、と思い出させてくれました。

 では、なぜ世間でこの4月ごろから抹茶フレーバーのお菓子などが出回るようになっているのかを紐解くと興味深い事がわかります。それは、「八十八夜」がキーになるのです。八十八夜は、皆さんご承知の通り、立春から88日数えたら5月2日前後になる時季です。どうやらこの新茶のイメージが強く残っているため、抹茶商品が出回り、我々の意識として抹茶の旬は、5月かなぁと残ってしまったようです。

実際は、この収穫のあと、茶葉を蒸し、乾燥を経て5ヶ月ほど熟成させて美味しくさせるようです。熟成が完了する10月ごろが美味しくなるので、その時季に宇治の方へ伺うのが一番美味しい抹茶を堪能できるかもしれませんね。

 併せて宇治茶についても、世間一般の認識とズレがあることはご存知でしょうか?みなさん、宇治茶は、京都府宇治市で取れたものを宇治茶と認識されていることでしょうが、実際は違います。「宇治茶の定義は、歴史・文化・地理・気象等総合的な見地に鑑み、宇治茶として、ともに発展してきた当該産地である京都・奈良・滋賀・三重の四府県産茶で、京都府内業者が府内で仕上加工したものである。ただし、京都府産を優先するものとする。(引用HP:公益社団法人 京都府茶業会議所)」これを読んで愕然とされた方もいるでしょう。そうなんです、宇治茶は京都府南部の地域に近いところから茶葉を集めた総称です。この件で、実は、産地表記の際に、お茶の産地静岡が宇治茶について、問題提起して一時論争になった経緯があり、京都・奈良・滋賀・三重の四府県産茶と記載するようになったのです。産地には順位分けがあるようで、最優先は京都府南部 宇治市・京田辺市・城陽市・木津川市・久世郡・相楽郡・綴喜郡、次に、宇治茶本来の性質を備えているという意味で京都府綾部市・福知山市・舞鶴市、良品が見あたらなかった場合、次の生産地を補完的に用いる滋賀県甲賀市(信楽町・水口町・土山町)・三重県伊賀市(三重県でも伊勢茶は含まず)・奈良県奈良市(柳生・宇陀市・山添村)だそうです。調べてみると面白くないですか?

 最後に、私としては世間の流れで気になることがあれば、疑問を解決するために調べ、自分で納得することも大事なことかもしれません。思い込みで何気ない日々を過ごすより、何かを感じとる大事なことに繋がっているように思います。日々、何かを感じ取って暮らしてみるのも悪くないと思いませんか?

P.N 一日一万歩

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