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【BUCきょうとメンバーブログ】第112回「いい睡眠」

2021年3月25日 (木)

 元来、寝るのは好きでした。寝ることは、一日が終わったことの安堵感を味わえたり、疲れた身体を休められたり、嫌なことをリセットできたりと癒しを与えてくれる私の心地よい時間でした。

しかし、メンタルに不調をきたしたときから、うまく眠れなくなっていきました。次第に寝る時間が遅くなっていき、やっと眠れたかと思うと、途中で目が覚め、そこから再び寝られなくなるということが増えました。朝起きられる時間も遅くなっていき、無理やり起きるものだから、日中、頭がぼーとしているということが頻繁になりました。何とか寝ないと、と布団の中に入るのですが、焦れば焦るほど眠れなくなっていきました。気がつけば、心安らぐ場所であった布団が、苦痛で仕方ない場所に変わっていました。

BUCに通所し始めたころは、朝起きるのがつらく、半日が終わるだけでスポーツをしたあとのようにぐったりしていました。前日はなんとか頑張って布団に入るのですが、充分な睡眠時間をとったはずの日ですら、よく眠れた感覚がありませんでした。

BUCでの課題図書で『スタンフォード式 最高の睡眠』という本を読みました。この本は、睡眠についての解説ばかりでなく、いい睡眠をとるための具体的な方法が提示されています。いくつかのポイントがありますが、中でも考えさせられたことを2点抜粋してみます。まず、睡眠は時間(=量)が問題なのではなく、質が問題であるということ。そして、いい睡眠を得るためには、日中いかに活動的でいられるかが重要になるということ。

 BUCでは、通所していくごとに徐々に負荷が上がっていきますが、個々人に無理のない範囲での活動的な一日を提供していただけます。通所していくごとに、自然と眠りにつける度合いが上がっていくようになりました。以前の、眠れない→不安が増す→不安が増したのでさらに眠れないという負のスパイラルから、自然と眠りにつける→不安が和らぐ→不安が和らいだのでいい睡眠になるという好循環に変わることができました。

 スタッフのNさんから、「朝起きたときの、食欲があるかとか、すっきりしているかとかといった体感が、現在の心身の状態を判断するバロメーターになる」と教えていただきました。すっきりした朝を迎えられた日は、これから始まる一日に期待が持てますし、一日の終わりの睡眠が楽しみになります。

〈ペンネーム:T〉

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