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【BUCきょうとメンバーブログ】第104回『EQ』との出会い

2020年11月20日 (金)

 とうとうブログを書く機会が回ってきた編集員A.Nです。いざ、ブログ記事に何を書こうか正直迷っておりました。迷っている状況の中、私の中で課題となっている感情をうまくコントロールできない問題があり、課題図書でも感情に関連する本を読んでみたいという気持ちが湧き上がり、感情についての本を手に取って読んでみることにしました。その本の中で、『EQ』という言葉が出てきて「心の知能指数」ということを知りました。そして、IQ(Inteligence Quotient:知能指数)では測れない能力を示すものと紹介されていました。IQでは測れない能力で自分にとってはとても大事なことなのかもしれないと感じ、迷わず『EQ』に関わる本を購入して詳しく読んでみようと思い、また、その話を少し掻い摘んでブログに載せてみようと思った次第です。

 さて、『EQ』ということば自体、馴染みのない言葉で私自身も知りませんでした。『心の知能指数(Emotional Inteligence)』すなわち『EQ(Emotional Intelligence Quotient)』は、脳の中の感情と理性のコミュニケーションから生み出されます。これだけだと、何のことを言っているのかわかりませんが、もう少し噛み砕くと『自分自身と他者の心の動きに気づき、それを理解する能力』のようです。また、『その気づきを使って自分の行動や人間関係を上手にマネジメントする能力』でもあるようです。EQはどんな人の中にもありますが、目に見えにくいものです。EQの力が、行動をコントロールできるか、複雑な社会の中をうまく進めるか、賢い判断によって前向きな結果を出せるかを左右します。

 ルーティン・ワークを行う際には、側頭葉と頭頂葉しか使いませんが、新しい状況に適応するとか、これまでにないものを生み出していくときには前頭葉を使うと考えられています。IQは脳の側頭葉や頭頂葉の機能を測るものですが、EQは脳の前頭葉の働きを表すものです。逆説的に考えると、前頭葉の働きが良い人はEQの働きも良いことになります。ただ、前頭葉は40代を過ぎると物理的にも萎縮し始めます。年齢を重ねていけば、経験も増えるのでEQが向上するように思われがちですが、この物理的な萎縮と教育・知識・経験による刺激が少なければ萎縮が勝りEQの向上を妨げることにつながるのです。私も40代に足を踏み入れようとしておりますが、教育や知識、経験の刺激を萎縮より増していけば、年齢を重ねてもプラスの方を上回らせることは難しくないと考えています。

 他方、IQは20代をピークに70代になってもあまり低下しません。なので、理解力はあまり落ちないということになります。となると、知能の老化を気にするよりは感情の老化を気にする方が良いのかもしれません。

 いろいろと、EQのことについて記載しましたが、まだまだ書き足りないことが多く、もっと伝えたいという気持ちでいっぱいです。ただ、記事にも制限があるので、下記に参考文献を載せました。これを読んで下さった皆様のご興味の一助となればと思います。

参考文献:「感情に振り回されない人」の脳の使い方(著者:和田秀樹)

     「EQ2.0」(著者:トラヴィス・ブラッドベリー、ジーン・グリーブス)

ペンネーム:A.N

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