2020年10月 8日 (木)
このマインドフルネスという言葉、このメンバーブログでもよく見かけますし、「気になってはいる」、「でもどんなものなのか分かりづらい」、「ちょっと抵抗がある」という方は少なくないのではないでしょうか。私もそのうちの一人でした。仕事で疲れ切っていた私は、リラックス方法としてこのマインドフルネスという言葉にたどり着き、「Google社などでも取り入れられているなら効果があるに違いない」と独学で試してみていましたが、あまり効果が得られませんでした。
結論から先に言ってしまいますと、今はマインドフルネスをうまく活用し、メンタルを改善したり、リラックスしたり、さらには集中力を得ることまでできるようになりました。ここまで書いていて自分でも胡散臭さを感じてしまいましたが、確かに効果はありました。いつも成功するという訳ではありませんが、以前よりは確実に良い方向に向かっていると感じます。
今回は私なりに、マインドフルネスについてのプレゼンをしてみたいと思います。人に教えられるほどのものではありませんが、この記事で興味を持って頂いたり、誤解などが解けて「やってみようかな」と思って頂けたら幸いです。
まずはマインドフルネスについて私の考えを挙げておきたいと思います。
①マインドフルネスはスピリチュアルなものではなく、脳のトレーニングに近いものである
②マインドフルネスは辛い修行のようなものではなく、ノーリスクハイリターンな簡単な取り組みで
ある
③マインドフルネスは休憩の手段ではなく、休憩の質を高める手段である
マインドフルネスは、瞑想と切っても切れない関係にあります。瞑想というと「無の境地への到達」や「宇宙の真理(?)」など、どうしても宗教観のある怪しげなイメージを持っていた私ですが、実際のマインドフルネスでは一切そういったことは考えません。マインドフルネス中に意識しているのは、次のことだけです。
「自分は今、何を感じ、考えているのだろう」
日頃の生活の中、自分の身体・思考が自動的に動いてるように感じることはないでしょうか? これらをいったん見つめ直す時間がマインドフルネスの時間です。自動で動いている身体や思考を自分でコントロールできるようにしていきます。私の場合はまず「自分って何だろう?」というところから始まりました。脳?心臓?それともこの思考が自分?色々と悩みました。今は身体や思考と切り離されたもので、自分の身体を俯瞰するイメージでやっています。この辺りは人それぞれやり方があると思います。
「私は疲れている」ではなく「私の身体、特に脳が疲れを感じている」
「私は怒っている」ではなく「私の中に怒りという感情が湧いてきた、感情というのは一時的なものなのですぐに私の中から去っていくだろう」
というような考え方になる、というと伝わりやすいでしょうか。
人間の脳は、何も考えていないようで常に何かを考えています。それが脳の疲れ、さらには身体の怠さなどにつながっています。それに気付くことで、休憩する時のリラックスの度合いが大きく変わってきます。マインドフルネスのやり方には様々な方法があります。座って呼吸に注意を向ける「呼吸瞑想法」、ヨガのポーズをしながら行う「マインドフルネスヨガ」、身体の各部位に注意を向ける「ボディスキャン」などが代表的でしょうか。人によって合うやり方、合わないやり方があると思います。大事なのは、今の自分に注意を向けることで、「過去を思い出して辛くなっている自分」や、「未来を悲観したり予測したりしている自分」に気付いて、それをただ受け止めることです。それが、自分への理解や、集中力の増加などにつながっていると感じています。
気になる方はぜひ、マインドフルネスの本を手にとってみてください。おすすめは、マインドフルネスを医学の世界に取り入れた第一人者であるジョン・カバット・ジンの文献です。不思議とこういう人間になりたいなと思える本です。
なんとなく飲むコーヒーがとても美味しく感じたり、何気なく吹いた風がすごく心地よく感じたりする、そんな当たり前のようで素敵な体験こそが、何気ない幸せなのだと今では思えるようになりました。
ペンネーム:ぴーちょ