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【BUCきょうとメンバーブログ】第90回:【「調子が悪い」と言える勇気】

2020年5月 7日 (木)

 私は通所を始めて半年以上経過しているのですが、まだ安定しているとは言い難い状態です。回復傾向とは言え、好不調の波が大きくBUCを連続で休むこともあります。ですので、なかなかステージが進まず、自分で悶々とすることもしばしばです。

 1週間で4日休んでしまった時のことです。もちろんスタッフの方が心配して声を掛けてくれました。その時、自己嫌悪で、とにかくいろいろ言われたくなくて、半ば八つ当たり的に「休んでしまって、一番へこんでいるのは私です。」と話しました。ただ、自分の調子が悪いことを正直に伝えられて、受け入れてもらったことで少し気が楽になりました。
 ここに来る以前は入院をしていたこともあります。入院では「クリティカルパス」と呼ばれる、入院期間に対して生活リズムを整える期間や薬の調整をする期間の目安があり、通常の症状の場合は、この期間を基本として治療を受けます。ですが、私は薬の調整の目安が過ぎても症状が改善した感じがしませんでした。担当のドクターから「どうですか?」と聞かれた時、私は残り期間のことを考えましたが、このままの状態では回復していく自分の姿が想像できず、「調子が上がりません」と正直に答えました。その後、薬の調整を続けたことで効果が出て、自分が納得できる退院ができました。あの場面で調子が悪いと言わなかったら、ずっと低空飛行のまま復帰していたと思います。まあ結局、今はこちらにお世話になっている訳ですが・・・。

 BUCでも入院でも、本当は何かしっくりしない症状を感じていても、遠慮や体面を考えて「大丈夫です」と言ってしまうことがあるかも知れません。しかし、自分の調子が上がらないことに対して勇気を持って打ち明ければ、自分がそこであきらめてしまわない限り、ドクターやスタッフもあきらめません。
 もし、ご本人から「調子が悪い」というような言葉を聞かれた時は、それは自分の状態が分かっているサインであると同時に、勇気を持って伝えることができていると感じて下さい。それは回復への一歩を進んでいるのだとあきらめず接して頂ければ、復職への道も見えてくるのではないかと思います。

(ペンネーム:T.S)

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