おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2022年2月 1日 (火)
月刊きょうと/「BUCでの思い出」(2022年2月)
今回は、がまけろさんによるエッセイです。ああ、BUCってこういう所なんですよね~、とちょっとほっこりした気持ちになりました。
新年を迎えるととともに、いよいよBUC生活ともお別れする日が近づいてきましたので、今月号の巻頭エッセイを担当させていただくことになりました。
さて、スタッフさんからのご依頼を二つ返事で受けさせていただいたものの、肝心の書く内容が思いつかず、小一時間ほど悩んでおりました。何か書ける題材は無いかなと色々考えていたころ、やはりBUCでのことを書こうかという考えにいきつきましたので、限られた字数ですが自分の体験をお伝えできればなと思います。
私は、2020年6月頃からBUCでお世話になっているので、今で約1年7か月といったところでしょうか。自分が想像していたよりも随分長く在籍させていただくことになった分、ここが実家くらい落ち着く場所になっています。
そんな自分ですが、お恥ずかしいところ、最初は通所することを、暇つぶし程度にしか考えていませんでした。元々、人見知りなこともあって、自分からメンバーの方とお話することもできなくて、会話といえばスタッフさんに気分体調を伝える程度だったのを覚えています。
では、いつ頃から気持ちが変化してきたのかというと、係活動に参加しはじめた頃かなと思います。スタッフさんに勧められて入った係でしたが、会議をしたり、メンバーさんと一緒に作業したりする中で、だんだんとBUCに馴染んできたことを自分でも実感することができ、通所することが楽しくなってきました。
そして、私のBUC生活で最も大変であり、かつ一番思い出深いのは、ファミリーミーティングの実行委員です。スタッフさんから、実行委員をしてほしいと告げられた時は、正直嫌々返事をしてしまったため、モチベーションが上がらず、目標も思いつかなかったので、ついには、「ファミリーミーティングを遂行する自信がないので、委員を辞退したいです」と涙ながらに申し出てしまいました。
自分の気持ちを正直に伝えたところ、「同じ委員のメンバーさんにも伝えてみては」とアドバイスしていただいたので、会議の時に思い切って、不安に思っていることを正直に話すことにしました。すると、リーダーさんを中心に「みんなで協力しながら3か月間頑張ろう」ということがチームの目標になりました。そこからは自分の気持ちも上向きになり、このイベントを必ず成功させるぞという気持ちになりました。
本番が近づいてくると、BUCの全体プログラムが終わった後に、リハーサルを行うのですが、同じ委員のメンバーさんと「学生の時の部活みたいですね」と笑いあいながらも真剣に取り組んでいたことが、今では懐かしく感じています。無事にイベントも完走することができ、自分に自信を持てたことと、委員のメンバーさんとの絆が一段と深まったように思います。
これまで私は、仲間と協力して目標に向かって頑張るという経験がほとんどありませんでした。BUCでの活動を通じて、物事への向き合い方や考え方がプラスに変化したので、この長期間の通所は大いに有意義であったと思います。渋々通い始めた場所が、今では離れたくない気持ちが一杯の場所であり、見えている景色がこうも変わるのかということを体感できました。
これもスタッフさんからの励ましや、たくさんのメンバーさんとの関り合いがあったからです。本当にありがとうございました。残り少ないBUC生活も存分に楽しみたいと思います。