おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2021年3月 1日 (月)
月刊きょうと/「フルータス抱え癖脱却作戦」(2021年3月)
今回はメンバーのフルータスさんが、「フルータス抱え癖脱却作戦」というテーマで抱え癖の対処法について書いてくださいました。
「抱え癖がある」これが私の二番目の悩みです。では、一番の悩みが何かというと「抱え癖を治せと言われても治せない」そう。これが最大の悩みです。
同じ悩みだ、共感できるぞ!という感想を持っている人はいますか?もしもそうなら、続きを読んでみてほしいです。
実は抱え癖というのは単一の特性ではなく、いくつかの特性が重なり合って出来てものなのです。そのことを把握せず抱え癖に処方をしても、治らないものなのです。
今回のエッセイでは、僕が考えた「抱え癖」の構成要素と、それぞれの対策を紹介します。
抱え癖は「満足いくものを作ろうとする」「自分が何とかする」「自分で自分を抑圧している」「制約を守ろうとする」「失敗したくない・人を頼りたくない」という心のいくつかが作用していると考えます。
あなたは自分が満足いくものを作ろうとしていませんか?
あなたはきっと情熱的な人なのでしょう。でも、あなたは自分の満足できるものを作ることに熱心になるあまり、アンバランスな力配分をしていませんか?仕事の本質は相手の満足いくものを相手の満足いくスピードで作ることにあります。
過剰品質に陥りそうなときは人の手を借りるべきです。合格品質を部下に振るつもりで定義してみるのはどうでしょうか?
あなたは自分が何とかしようとしていませんか?
あなたはきっと責任感の強い人なのでしょう。上司・顧客からの無茶なお願い、よく分からないトラブルシュート。「とりあえず自分が何とかする」を合言葉にあなたは自分を酷使していませんか。実はその責任感、周りの人に利用されているかもしれません。
また、周りの人の責任範囲を巻き取ってしまえば、周りの人の成長も阻害します。
あなたは自分で自分を抑圧していませんか?
あなたはきっと良い人なのでしょう。他人に無茶ぶりは出来ませんし、相手からの強いお願いも断ることができません。でも、良い人を目指した結果「都合のいい人」になっているのかもしれませんよ。心のどこかに少しだけ棘を持ち、マイナスの気持ちを伝えたり、相手の依頼を断れるようになりましょう。
あなたは制約を守ろうとするあまり苦しんでいませんか?
あなたはきっと真面目な人なのでしょう。制約に従いながら生きています。
制約とはルール(倫理)・慣習(常識)・こだわり(おもいこみ)のことです。
会社では例えば、残業禁止令(ルール)や、指令には絶対服従しないといけない(慣習)などが制約として存在します。
しかし時と場合に応じて、制約を合意の上除外してもいい事があります。上司に相談することを諦めてはいけません。また仮に合意に達しなかったとしても、相談をすることで上司にこちらの意図を汲んでもらえる可能性も出てきます。
あなたは失敗せずに、または人を頼らずに生きていませんか?
あなたはきっと自負の強い人なのでしょう。
今まで助けを借りずとも、大体の難局を乗り越えてきた。
しかし使える人は限界まで負荷を与えられます。単独で生きる限り極限状態を迎えます。
そこで失敗をしても良いですし、他の人を頼っても良いと思います。一人で頑張り続ける必要はありません。ある程度キャリアが上がれば、自分のできることを他の人に伝授する力が求められます。
いかがでしたでしょうか?このエッセイはあくまで僕自身の問題の解を示したもので、皆さんには皆さんの解法があると思います。参考になれば嬉しいです。