おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2021年1月 1日 (金)
月刊きょうと/「私のBUC生活」(2021年1月)
今回はメンバーのY.Tさんに、BUCでの生活について書いていただきました。
私は、2020年4月末にBUCに入所しました。主治医からは、もう少し早い時期にBUCを勧められていたのですが、コロナが猛威を振るっている時期でしたので、入所時期を少し遅らせることにしました。
BUCに入所した当初は、毎日通所するだけで精一杯であり、午前中に課題図書の要約をして、帰宅すると疲れ果てて寝ていました。普通に生活をするだけの体力もない状態だったと思います。その頃は、他のメンバーの方と話すこともなかったですね。正直、話したいという気持ちもありませんでした。
通所開始後、しばらくして、クラフトや振り返りミーティングなど、他のメンバーの方と話ができるプログラムに参加しました。最初は、話したいとも思っていなかったのですが、話してみると、とても楽しい気持ちになったことを覚えております。
そして、徐々に回復してくると、通所も半日から一日となり、日数も週3日から週4日、週5日と増えていきました。BUCでの生活も慣れてきて、他のメンバーの方やスタッフの方とお話をすることがとても楽しく、BUCは私にとってとても居心地の良い場所になりました。
そうなってくると、不思議なもので「こんなに居心地の良い場所にいて良いのか?職場はもっと厳しい場所だからBUCの楽しい雰囲気に慣れてしまうのは良くないのではないか?」と思うようになりました。
このことを、カウンセラーさんに相談したところ、「楽しい時間を過ごすというのはとても大事なこと。BUCでは、あなたらしく楽しい時間を過ごせば良い。」と言っていただきました。これ以後、BUCでは自分らしく、自分のペースで、楽しく過ごすことを心がけました。
通所後、半年ほど経過し、メンバー間でのコミュニケーションが問題なく取れるようになってきた時期に、スタッフの方からBUCのイベントの実行委員をやってみないかと声をかけられました。
実行委員の活動は仕事に近い内容で、チームでの打ち合わせや準備作業、リハーサルなどを行います。休職前の感覚がよみがえり、「当日は上手くいくのかな・・・?」と不安な気持ちが生じたこともありましたが、「ここはトレーニングをする場所だから、失敗してもいい!」と思って、取り組みました。その結果、他のメンバーやスタッフの方の御協力もあり、無事に終えることができました。こういう達成感を感じることができたのは、久しぶりの体験でした。
現在は、リハビリ出勤が開始する日程も決まり、BUCを離れる日も大体わかってきた時期に入ってきています。復職の日が近づいてくるにつれて、不安な気持ちも高まってきますが、今では、「それは自然なこととして受け入れよう。」と思うようになりました。そう思えるようになったことが自分の中では非常に大きな変化でした。
BUCで過ごせる日も残り少なくなってきましたが、最後まで自分らしく、自分のペースで、楽しく取り組んでいきたいと思います。