おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2020年5月 1日 (金)
月刊きょうと/「笑う」(2020年5月)
今回はメンバーのお茶さん(女性)が、ご自身の「笑い」の変化と、「自分自身」の変化について書いてくださいました。
今までの私は、頭の中だけで生きていた。
周りと繋がる私ではなく、個としての私としてしか見てこなかった。
また、プラスに揺れる気持ちには純粋に向き合うことをしてこなかった。逆にマイナスに揺れる気持ちには過剰なまでに敏感にとことんまで向き合った。その時の自分にはその方法しかなかった。
当時の私の口癖は、「何をやっても、何にも感じへんねんな。心から面白いとか思えへんねんな」であった。言い訳なのか、いや、当時は、本当にそうだった。
“今”ではなく、過去や未来の思考の中にさまよっていたのだ。
今の私は、頭の中は私の思考であり、それ以上でもそれ以下でもないことを知った。ならば、現実の“今”を見よう、周りを見よう、周りの景色・色・人を見ようと思うようになった。ものすごく、面白いし、愛おしいものがたくさんあった。
最近、心から笑っていることに気づいた。
周りから見れば下品な笑い方だと思う。ガーッ、ガッガッガッ!ヒーッ、ヒッヒッヒッ!大声と引き笑いのオンパレードだ。笑いをこらえられない。ここ数年分の笑いを今、与えてもらっているように思う。
あと、笑う内容がシフトチェンジしたように思う。
今までは、いわゆる芸人がするどいツッコミを入れるのを見て笑う笑いが主であり、ある意味、人任せの笑いだった。また、実際の人との繋がりの中で笑う時は、その場の空気に併せて笑う等作った笑いが多かったように思う。
でも、今は違う。人との繋がりの中で発生する笑い、とりわけ、人を愛おしく思えて思わず笑ってしまう笑いにシフトチェンジしてきた。人が人を笑かせているのを見て笑うのではなく、自分も笑いを作る一員になっているということに胸があつくなる自分がいる。
なぜ、このような笑いにシフトチェンジできたのかを今、考えた。すぐ答えが出た!早い。その答えは、たぶん・・・“自分をさらけ出せるようになった”からだと思う。
今までは、周りからどう思われるかばかりに捉われていて、ありのままの自分を出すことをしてこなかった。でも、今は、「これが私だ!」という前提の下で人と話しをして、その中で、笑いが生まれているので、心地よい笑いになっているのではないかと思う。くどい言い方で恐縮ですが、そういうことだと思うのです。
今は、世間がコロナで大変だ。笑うことも免疫力を高める一つの方法とのこと。残りの私の人生、そして、皆様の人生が、たくさんの笑いに包まれますように!