おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2019年9月 1日 (日)
月刊きょうと/「株式投資の世界」(2019年9月)
今回は、メンバーのペンネームまぬけな投資家さん(男性)に、投資の経験談をご紹介いただきました。
みなさんは、「投資」と聞いてどう思われますか? 怖いとか損するとか感じますか? はっきり言ってその通りです…。
私が投資に興味を持ったのは、高校生のときです。ちょうど「村上ファンド」や「ライブドア」が世間を騒がせていたころです。
最初は株ってそんなに面白いのかなというぐらいの感じでした。とにかく株を始めるには、証券会社に口座を開かなければなりません。
当時は未成年だったため、親の同意書が必要でした。両親にお願いすると、案の定「ダメ!」と断られましたが、口座を開くだけで取引はしないという約束でハンコをもらえました(笑)。
毎日届く新聞の株式欄を見るだけで、自分が株の取引をしているような感じになったものです。
やっとこさ大学生になり、アルバイトで貯めた資金でいよいよ取引開始です。
ビギナーズラックを狙っておりましたが、私にはまったくありませんでした。最初に買った株はテレビCMをバンバン流していた会社でした。今思えば何も考えずに取引をしたものです。
その株はどんどん下落し、買ったときよりも半分くらいの値段で売ることになりました。その半月後、なんとその会社が更生法の適用を申請し、事実上破産しました。損はしましたが、資金を残すことができ、株式投資の恐ろしさを知った瞬間でした。
しばらくして、大学の友人と東京に観光に行く機会がありました。そのころから私には行ってみたい場所が一つありました。それは東京証券取引所です。
東京証券取引所(以下東証)は時間内であれば、自由に見学ができます。当時は政権が交代したばかりで、市場は冷え切っており、ガラガラでした。現在はコンピューターを通しての売買ですが、昔は手サインによる売買でした。
この時代の映像はインターネットなどで見ることができます。それでも巨大なモニターやティッカーの光景に圧倒されたことを覚えています。ひっきりなしに動く会社名、数字。自分はすごい場所にいるなと震えました。みなさんも東京に行く機会があったら、ぜひ東証に足を運んでください。無料ですよ! オリジナルグッズも販売しています。
それからは必死になって投資の勉強を始めました。入門書から専門書まで色々と読みました。分かりやすいものもあれば、さっぱりなものもありました。その努力もむなしく、収支はマイナスです。いや~難しいですね。
最後になりますが、みなさんに投資をすすめるわけではありません。でもやるのだったら、しっかり勉強してからやりましょう。今は本当に分かりやすい本が多く出版されています。ぜひ書店で探してみてください。
このエッセイを通して、みなさんが少しでも投資の世界に興味を持ってくだされば幸いです。