おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2018年12月 1日 (土)
月刊きょうと/「ライフログで再発の前兆に気付こう」(2018年12月)
今回はメンバーのE・Kさん(女性)に、ライフログの効用について書いていただきました。
私は、もともと、手帳が大好きで、映画や美術館のチケットや写真などを貼り付けたり、ライフログを付けたりしていました。
しかし、体調の変化やつらい出来事までは記録していませんでした。そんなある日、体調を大きく崩してしまいました。体調を崩したころの手帳は真っ白。楽しいことはおろか、決まっている予定でさえも書く気力が残っていなかったのです。体調の変化を記録していれば、症状が軽いうちに休養を取るという選択肢もあったと思いますが、私が休養せざるを得ない状態になったのは、手帳の空白が2ヵ月以上も続いてからでした。
そこで、病気と向き合い、手帳の書き方を見直していく中で気付いたことについて紹介します。
*自分の体調と向き合う*
自分の心と体の声に耳を傾けることの大切さについてお話ししたいと思います。
気分や体調は毎日少しずつ変化します。かなりしんどい日もあれば、とても活動的になる日もあります。日常の生活には支障はなくても何となくやる気が起きなかったり、けだるかったりすることだってあります。
病気と向き合うには、「何か昨日とは違う…」というような、自分の心や体の小さな変化に気付くことが大切です。そのためにも、日々の気分や体調を記録することをお勧めします。
私は手帳に記録するようにしています。空白の手帳を見て、これでは、「また体調を崩したときに前兆に気付けない」と思ったからです。イラストを描くことが好きな人は顔を描いて表情を描き分けてみるのも良いかもしれません。シンプルに〇×で表しても良いでしょう。
*自分の考え方のクセに気付く*
特定の状況下における自分の考え方のクセが自分をしんどくしていることがあります。自分の行動の根拠となる考え方には、自分の性格や物事に対する価値観、これまでの経験など様々な要素が含まれています。これらをすべて否定する必要はありませんが、結果的に自分をしんどくしているのであれば、考え方を変えてみる価値はあります。
こう考えられるようになりたいな、と思うメッセージを書き留めて見返すだけでも気分が楽になると思います。
*不安や悩みを抱え込まない*
不安や悩み事はついつい抱え込みがちになってしまいます。私が不安に感じた時やモヤモヤした時は、手帳の余白に書き留めています。書くことでスッキリすることもあります。また、それをもとに他の人に相談することもあります。自分がどんな時にどんな気持ちになったかはっきりさせることで相談もしやすくなります。
何に記録するかは人それぞれ好みがあるので、手帳はあくまで一例です。使いやすい媒体で自分の体調の変化や不安に思うこと、嬉しいと思ったことをひと言書き留めて、あとで読み返す。そうすると、病気の再発の前兆に気づけたり、あの時は楽しかったなぁ思い出にふけったり、様々な活用法があると思います。皆さんも毎日ひと言綴ってみませんか。