おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2016年12月 1日 (木)
月刊きょうと/「プレゼント」(2016年12月)
今回は利用者のさるてぃーさん(男性)に、クリスマスプレゼントのエピソードについて書いていただきました。
皆さま、今年ももう12月ですよ。
12月といえば、そう、クリスマスです。クリスマスといえばクリスマスプレゼント。皆さまのところにはいつまでサンタさんが来てくれていましたか?
私のところへはいつまでだったでしょうか…。あれは忘れもしない小2のクリスマスです。
小2のクリスマスイブの夜、サンタさんにお願いしていたのは、確か流行りのゲームか何かだったように思います。
ワクワクソワソワしながら眠りについた私が目覚めると、枕元には箱に入ったプレゼントが届いていました。箱を触ってみると、ずっしりとした重さ。否が応でも期待が高まります。
ドキドキしながら箱を開けると、そこには鉄の塊が2個入っていました。プレゼントは、何と3㎏の鉄アレイ1組でした。さすがに泣きましたね…。
そして、幼心にすぐ気づきました。こんなものを贈りつけるのは奴に違いない。そう父の仕業だと。
ちなみに、4歳上の兄の枕元にはエキスパンダーが置いてありました。私たち兄弟に逞しい男になってもらいたかったのでしょう。しかし、残念なことに、この鉄アレイでは、両耳にあてて「ヤマトタケルノミコト」とか言って遊んだ記憶しかありません。
さて、こんな悲しいクリスマスの思い出はさておき、思い返してみると、クリスマスプレゼントの持つ意味合いは、年齢に応じて変わってきたように感じます。
子供の頃は、サンタさんからにせよ、両親からにせよ、クリスマスプレゼントはもらって喜ぶものでした。クリスマスは、年に1度のリクエストを聞いてもらえる日(希望どおりでないことも多々あるが…)だったように思います。
それが年齢を重ね、恋をするような年齢になると、クリスマスプレゼントは、意中の異性に気持ちを伝えるためのものや、恋人同士がお互いの気持ちを確かめ合うためのものに変化します。
ただし、この時のプレゼントを相手に喜んでもらえなかった場合の心の傷は、いつまでも心の奥の方に残ってしまう危険性があるので、サプライズでのプレゼントの際にはくれぐれも注意が必要です。
さらに、家庭を築き、子どもを授かると、クリスマスプレゼントは、子どもの喜ぶ顔を見るためのものへと変化します。サンタさんからのプレゼントを夢見てスヤスヤ眠る子どもの枕元に、朝起きたときの喜ぶ顔を想像しながら、そっとプレゼントを置く瞬間は、人生で最も幸せな瞬間のひとつに入るのではないでしょうか。
しかし、その後、子どもが大きくなってしまうと、クリスマスプレゼントの持つ意味合いは大きく変化します。あたかも魔法が解けてしまったかのように、それまでクリスマスプレゼントが持っていたドキドキワクワク感がどこかへ消えてしまいそうになるのです。
でもでもでも、せっかくの年に1度のクリスマスです。恋人がいない人も、子どもが大きくなった人も、奥様・旦那様・ご両親・友人・気になるあの人…、誰か大切な人にとっておきのプレゼントを贈ってみてはいかがでしょうか?
そうして、クリスマスの魔法を取り戻しましょう!
それでは、皆さまのクリスマスが素敵なものになりますように…。
メリークリスマス♪