おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2016年9月 1日 (木)
月刊きょうと/「『自育』のススメ」(2016年9月)
今回は利用者のトラ!トラ!トラ!さん(男性)に、「自育」についてご紹介いただきました。
たまには真面目な文章を書いちゃってみます♪(笑)
皆様、『自育』ってなに? そう思われた方もおられると思いますが、誤字でではありません。『自育』で正解○です。『自育』とは、その字のとおり“自分を育てる”という意味です。
わたしの自育法は、二つのテーマについて『行動すること』です。一つ目は、〝私が今、なにができてそしてなにができないのかを考え行動すること〟二つ目は、一つ目はさらにその考えを発展させて、〝わたしが世間に対してできることは何か考え行動すること〝〟をです。
まずは、一つ目のテーマ〝私が今、なにができてそしてなにができないのかを考え行動すること〟ですが、私は、この『自分が窮地(うつ病のこと)になったときの自分状態を知ること』、そして『出来ることを行動すること』自育の第一歩だと思うのです。
うつ病という病気になって、<自分はアカンなあ→自分って要らんのとちゃうの? →自分ってなにもの。自分がわからへん! >とドンドン気分が落ち込んでしまった経験は皆さん無かったでしょうか? 私の場合は 自分とはどんな人間なにか? 自分はなんなのか? 復職できるのだろうか? と次々に襲いかかる不安と葛藤を持ちながら、『自分は今なにができるか?』をグルグル考えていました。考えているだけでは、頭が痛くなるだけでした。
そこで、私の場合は、体がしんどいけど出来ること、体がしんどいけど出来ないことを明確に分けるように考えていきました。そう区別していくと、自然に『自分が申告した通りにBUCに通所すること』は出来ることで、出来ないことは『人と交流すること』でした。BUCに月末の出席表は自分が書いて出席するといって提出したものですから、まずはこれを目標にしよう!と思いました。次に、申告した出席表も半日→一日、週3日→週4日でBUCにも慣れてきたころから、『さらに自分は今なにができるか?できないか?』を考えました。通所はできる、だけど『BUCでメンバーさんと交流』は出来てない。そこで自主会に出たりしてメンバーさんとゆっくりした状況で交流する、昼休みにメンバーさんと話す、振り返り・ミーテイングで積極的に自分のことを話すなどの行動してみました。それをクリアすると、『さらに自分は今なにができるか?』と考え行動。職場復帰した業務担当や顧客担当を与えられます。だから、積極的にBUCの係の仕事(FMK係)を引き受けました。キッチン周りの掃除を始めたのもこのころです。
次に、二つ目のテーマである〝わたしが世間に対してできることは何か考え行動すること〟です。復職を見据えて考えるにつれて、職場という狭い範囲でなく、自分がこの世間で貢献できることは何だろうと考え、そのひとつに自分と同じくしてうつ病やストレス疾患を抱えている人の心の支えになるスキルを身に付けたいと思って、今、『コーチング』技術を必死で学んでいます。書籍を読むだけでなく、フェイスブックでコーチング勉強会を調べて、積極的に参加しています。ワークのひとつに『相手になにを言われてもいいねっていい、更に○○したらいいね』と言って会話を続けるワークとかやったりもして面白いです。皆さまもぜひぜひこの機会に『自育』をしてみてはどうでしょうか?
最後に私の好きな言葉を書いて駄文を終わります。皆様、拝読いただきありがとうございました。
『他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる』