おうばく通信
認知症疾患医療センター
2016年6月20日 (月)
やましろ認知症地域ケア連携協議会 記念講演会
去る6月12日(日)、宇治市文化センターにて「やましろ認知症地域ケア連携協議会」の記念講演会が開催されました。
今回は「Dementia Friendly Community ~ 認知症の人にやさしいまちづくりを考える ~」と題し、富士宮市で活躍されておられる稲垣康次先生をお迎えして基調講演をしていただきました。
講演内容は、稲垣先生が富士宮市で市役所を挙げて取り組んでこられた活動実践が中心でしたが、一つひとつが非常に刺激的なものでした。行政であっても、ここまでのことができるのかと感嘆させられもしました。中でも、特に印象的だったのは、富士宮市の実践を支えていたのが認知症当事者の存在であった、という内容です。稲垣先生自身も、「取り組みを進められたのは認知症当事者との出会い」「認知症当事者の出会いがなければ、富士宮市の取り組みはなかった」などと話されており、認知症に対する取り組みが当事者を中心に行われるべきであることを改めて思い知らされました。
その後、一般講演で宇治市福祉サービス公社・川北雄一郎先生による宇治市における取り組みの報告、さらには稲垣先生を交えたパネルディスカッションでの議論と、時間が経つのを忘れるほどの盛りだくさんな内容でした。
直前まで参加申し込み者が少なく、当日までどうなることかと思っていましたが、ふたを開ければ160名を超える方々にご参加いただくことができました。当日は、ご参加いただいた方々にアンケートにご記入いただき、実にさまざまなご意見をいただくことができました。今後は、ここでのアンケートを踏まえつつ、次回以降の講演会の企画に活かしていければと思います。