おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2014年10月 1日 (水)
月刊きょうと/「○○の秋」(2014年10月)
今回は利用者のS・Nさん(男性)に、読書の秋をテーマとして書いていただきました。
もうすっかり秋ですね。『月刊きょうと』10月号が発行される頃には、「暑い暑い!冷房の温度を下げてーー!」と言っていた夏も過去の良い思い出になっていることでしょう。
ということで、今号の巻頭エッセイは、『○○の秋』と題して書いていきたいと思います。
昔から「天高く馬肥ゆる秋」と言われるように、秋は、空気も澄み、空も高く感じられ、おいしい食べ物もいっぱい。また、何か新しいことを始めるのにもちょうど良い季節です。
「○○の秋」をネットで検索してみると、「スポーツの秋」「食欲の秋」「芸術の秋」「学びの秋」… 人それぞれこだわりの楽しみ方があるようです。
△△に聞いた「○○の秋」ランキングの類をいくつか見てみると、だいたいどれも、1位は、ダントツ(アンケートによっては、80%超を占めるほど)で「食欲の秋」、2位「読書」、3位「スポーツ」、それ以降「行楽」「紅葉」「芸術」「睡眠」「ダイエット」などが続きます。最近お腹周りのポチャポチャ感が気になりだしている私には「食欲」の秋は大敵なので、少し知的に見える「読書」について、お勧めの本の紹介がてら、自分の読書傾向を振り返ってみようと思います。
小さい時から本を読むことは、それなりに好きで、見て面白かった映画やアニメの文庫本を読んだりしていました。「寝る間も惜しんで…」という感じで読書に熱中するようになったのは、中学1年の夏休み、近くの本屋で「赤川次郎」氏(当時大人気……今でも人気だと思いますが)の文庫本(角川書店)が、「夏休みに読んでみたい本」コーナーに並んでいるのをみたのがきっかけです。初めは「本の内容」にひかれたわけではなく、本の表紙のデザイン(独特のイラスト)にひかれてのことでした。
が、何冊か読んでいくうちに、ミステリー・推理小説の魅力にどっぷりと浸かっていました。中学・高校にかけては、他に西村京太郎、海外ミステリーの定番 コナン・ドイル(代表作:『シャーロックホームズ』シリーズ等々)、アガサ・クリスティ(代表作:『ポアロ』シリーズや『そして誰もいなくなった』等々)、エラリー・クイーン(『Xの悲劇』『Yの悲劇』『Zの悲劇』『レーン最後の事件(最後の悲劇)』等)……、図書館で借りたり、古本屋でまとめ買いしたりして、読み漁っていました。また、友人に勧められて読み始めた「星新一」氏のちょっと毒や捻りの効いたSFファンタジーもの(星氏は、ショートショート(特に短い短編小説)の神様と呼ばれている)にはまっていた時期もありました。
最近(5年位前~病気になるまで)では、ビジネス書や仕事に関する技術的な本を読むことが多くなりましたが、ジャンル関係なしに本屋や図書館で目についた(一目ぼれ?)本を買って/借りて読むこともよくやります。ほんとにここ最近では、時代の流れにかなり遅れてですが、自分の原点 推理小説(「東野圭吾」氏)をよく読んでいます。
最後になりましたが、少し「私のお勧め本」(敢えて推理小説以外で)を紹介してエッセイを終わろうと思います。「読書」は楽しいですよー♪♪♪ この秋に読書好きが一人でも増えてくれればいいなー ということで、エッセイを終わらせて頂きます。ご清覧ありがとうございました。
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【お勧め本】
『ボッコちゃん』著者:星新一(新潮社)
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』著者:東野圭吾 (角川書店)
『100円のコーラを1000円で売る方法』著者:永井孝尚(中経出版)
『それをお金で買いますか』著者:マイケル・サンデル(早川書房)
『100の思考実験』著者:ジュリアン・バジーニ(紀伊國屋書店)
『人を殺すとはどういうことか』著者:美達大和(新潮社)