おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2014年9月 1日 (月)
月刊きょうと/「花火」(2014年9月)
今回は利用者のM・Tさん(男性)に、花火の魅力について書いていただきました。
夏の風物詩と言えばいろいろありますが、私は「花火」が一番に思い浮かびます。今回は、この花火についてお話をしたく、しばしのお付き合いをお願いします。
花火は大きく分けて、取扱いに資格や許可が必要な「煙火」と、誰でも扱える「玩具」とに分かれます(玩具であっても、製造には資格や許可が必要です)。
「煙火」とはすなわち、花火大会で打ち上げられる花火や仕掛け花火のことです。打ち上げ花火は、小さいもので二寸(約6センチ)、大きいもので三尺(約90センチ)まで様々な大きさがあり、花火大会のスターマインではこれらの花火を組み合わせ、順番に連続して打ち上げることで美しく感動的な演出をしています。私も淀川の花火大会や天神祭など、とても感動したのを覚えています。無機質な言い方をすれば、ただ火薬と金属が燃えているだけの化学反応にしか過ぎないのです。でもそこは、花火師さんたちが命を吹き込み、人々に感動を与えてくださっているのだと思います。考えてみれば、ほとんど爆弾と変わらない訳で、一歩間違えば自分の命を落としかねない危険な職業なんですよね。本当、心からありがとうございますと言いたいです。
さて、「玩具」といえば線香花火に代表される、いわゆるおもちゃ屋さんに売っている一般向けの花火のことです。こちらは、華やかさこそ「煙火」に及びませんが、情緒的で柔らかく、ほんわかと心に思い出を残してくれます。わたし的には、夏の終わり頃が一番似合う花火だと思います。少し涼しくなった夜風と、秋の虫達のオーケストラ、そして線香花火…。哀愁と同時に未来へと巡っていく季節への期待感も演出してくれます。私も小さい頃、手持ちの最後の線香花火を観ながら、早く来年の夏が来ないかなぁと期待に胸を膨らませていたのを覚えています。
皆さんは、今年花火を観ましたか?「毎年花火大会に行くよ」という人もいれば「そういえば最近花火見てないなぁ」という人も…。残念ながらこの月刊きょうとが発行される頃にはほとんどの花火大会は終わっています。でも、9月上旬にナガシマスパーランドで、9月中旬に和歌山マリーナシティで花火大会が予定されています。打ち上げ花火が見たい人はいかがでしょうか(ちょっと遠いなぁ~)。打ち上げ花火は来年にとっておくとして、でも今年もはんなりと花火を観たい人は、いますぐおもちゃ屋さんへGO!きっと童心に帰って、感動がよみがえるはずです(まだ童の人達は新たな感動が待っています)。
おっと、そういえば私も今年まだ花火を観ていません。早速線香花火を買いに行くか!