おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2014年2月 1日 (土)
月刊きょうと「小さな目標をコツコツ焦らず…」(2014年2月)
今回は利用者の勘助先生のご主人さん(男性)に、バックアップセンターきょうと(BUC)にとどまらない、復職への取り組みについて書いていただきました。
みなさん、BUC生活を有意義にお過ごしですか? 私は復職が視野に入り、自分自身に合った再発防止策を練っているところです。入所して約8ヶ月、BUCのプログラムを皆さんのお陰もあって無事こなすことができ、今に至るわけですが、その過程でプログラムをこなす以外でも、復職に向けて勉強になったことがありました。それは何だったか、を少しお話したいと思います。
それは「ダイエット」でした。しかし、これは単なる手段でしかなく、これらの実行するに至った『目標』こそが、復職に向けての力になったと実感しています。
結論から言いますと、「ダイエット」は、当初より約7~8キロ減、血液検査の数値も正常値になりました。また、その手段の一つの「ジョギング」は「ハーフマラソンに出て完走する」という別の『目標』まで立てるほど、楽しみの一つになっています。要は、継続中ではありますが、成功の道を進めています。
このきっかけは、睡眠時無呼吸症候群の診断で重度であると言われ、ダイエットをせざる負えなくなりました。そこで半端な気持ちで取り組んでいた「ダイエットG」(スイマセン…)に力を入れるようになります。そのダイエットGで強制的に『目標』を立てました。よく言われる「大きな目標」とその途中に設定する「小さな目標」の2つ。「大きな目標」は体重などの数値目標を設定し、数値を減らすために、何を、どのように、どれくらいするか、「小さな目標」を考えました。無呼吸~が重度であると言う切羽詰まった中で、切実に、真剣に取り組むようになります。
「毎週体重計測」「食事は野菜から食べる」「毎日腹凹ベルトの装着」「週2スロトレ会参加」、そして、「週3ほどのジョギング」を少しずつ実行することを考え、それぞれ届きそうな「小さな目標」を立ててはクリアしていく毎日でした。
特にいい例だったが「ジョギング」です。当初、体重オーバーでろくに走れず、怪我の危険もあったので、慎重にスケジュールを考える必要がありました。これは「小さな目標」を少しずつクリアするにはもってこいでした。散歩30分から目標にし、ウォーキングの時間を伸ばしていき、ようやく2ヶ月目で、ジョギングを開始。それでも焦らずじっくり、計画通りに進めて行きました。このように、「小さな目標」を立ててはクリアすることを繰り返し、いまではハーフマラソンの距離(21㎞)までジョギングできるまでになりました。
また、「ダイエット」がうまく推移したおかげで、病気前になかった達成感や充実感、そして何より自信につながっています。これは復職へ気持ちや取り組みに大きな影響を与えてくれていると思います。
今回のことで学んだことは2つあります。ひとつは、闘病で忘れていた課題への取り組み方です。「大きな目標」をクリアするためには「小さな目標」達成を積み上げていく地道な努力があってこそということ。そしてもうひとつは、BUC外の生活での『目標』に取り組めたこと。これは、BUCを勤務中と仮定するなら、ダイエットは私生活。この2つの価値を考え直し、実践できてたことは、復職後のライフワークバランスに悩んでいた私にとって、貴重な経験だったと思います。
BUCに通っている今の時間は、今までと違って、いろいろなことができる貴重な時間と思います。BUC生活に慣れてこられたら、仕事とは違った「何か」を『目標』に取り組んでみてはいかがでしょうか?