おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2014年1月 1日 (水)
月刊きょうと/「Let's Start Speaking English!」(2014年1月)
今回は利用者のS・Uさん(男性)に、英語の魅力と話し方について書いていただきました。
みなさん、英語喋れますか? えっ? 自分はどうなんだって? いいでしょう。堂々と言い切ります。私は英語が喋れます!! 「すごい!」「嘘付け!」等、賛辞と非難の嵐が巻き起こっている事でしょう。「すごい!」と思った方はきっと、「あんな難しい文法を理解して、きちんと発音できて喋るなんてすごい!」と思われたのでしょう。「嘘付け!」と怒られた方は「あんな難しい文法を理解して、きちんと発音して喋るなんて出来る訳がない!嘘付け!」と思われたのでしょう。ご安心ください。私はそんな風に到底喋れません。「喋れるって言ったじゃないか!!」とみなさんお怒りかもしれませんが、私の「喋る」は、皆さんの考える「喋る」はチョット意味が違うんです。つまり、私は自分の言いたい事、自分の気持ちを相手に伝えるために英語で喋る事が出来るのです。文法や発音が正しいかどうかは重視していないのです。
一寸ここで英語から離れて日本語で、しかも関西弁で考えてみましょう。関東出身の人が、関西に転勤でやってきました。その人は周りにとけ込もうと、おかしな関西弁を駆使して話しかけてきます。あなたならどうしますか? いちいち関西弁の発音や言葉の使い方を正してあげますか? そんなことしませんよね? 相手が関西弁初心者である事を理解して、
「あ~、間違ってんな~。まぁ、何とのう分かるし、えぇか。そんうち、慣れるやろ」
って思いながら、喋りませんか?英語も全く同じです。英語を母国語する人から見ると、日本人が「正しい」英語を喋るとは思っていないし、話の意味を極力汲み取ろうとしてくれます。ですから、相手は多少の文法や発音の間違いなんて気にしませんし、一々指摘してくる事もありません。こちらの言っている事が分からなければ確認してきます。
「それでも、英語で喋るのは何となく恥ずかし」って思っている方もいるでしょう。恥ずかしいのは英語ではなく「喋る事」じゃないですか?私はそんな方こそ、英語で喋る練習をしてみてほしいと思います。ご存知のとおり、英語文化圏は自己主張をする事が、まず大切と考えます。そのためなら多少の間違いは大目に見てくれます。自分はこうなんだ! と声にだすと褒めてくれます。褒めてもらうと嬉しくなります。嬉しくなると、自信がつきます。自信がつくともっと喋りたくなります。喋れば喋る程、自信がつきます。つまり、自己表現が上手になるのです。そして、英語を喋ると声が大きくなります。なぜか? 英語の発音は日本語より多彩で、唇、舌、顎、頬、喉をフル稼働させます。ですから、日本語を話す時のように、下を向いてボソボソと喋る事ができません。前を向いて、表情豊かに、口を大きく使い、大きな声で自然と喋れるようになります。
英語で喋れるようになると、自然と日本語での日常会話も変わってきます。表情豊かに、溌剌とした声で明瞭に自己表現し、相手の言葉に注意深く耳を傾け、自分の考えをきちんと相手に伝えれるようになります。私自身、インターネットでの英会話を週1回、30分程度続けて4ヶ月近く立ちますが、英語だけでなく、日本語での喋り方、考え方が変化してきていると感じています。
全ての人に向いているとは言いませんが、英語を話すという非日常体験を繰り返す事で、日常のストレスから解放される面もあり、また、異なった文化に育った人々と話す事で様々に刺激を受け、考え方が柔軟になると思います。
ですから、恥ずかしがらずに「Let's Start Speaking English!」です!!