おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2013年4月 1日 (月)
月刊きょうと/「春…出会いと別れの季節」(2013年4月)
今回は利用者のトトロ大好き❤さん(女性)に、出会いと別れについて書いていただきました。
私がBUCに通い出したのは、残暑厳しい9月でした。秋、駅前にはすごい数の修学旅行生や外国人観光客の方がおられて、「さすが国際観光都市京都だなあ」と実感しました。冬、駅ビルのイルミネーションがとってもきれいで感動しました。そして、今、日に日に暖かくなり、春はもうすぐという感じです。
自分の幼稚園~大学時代、そして就職も小学校だったので、3~4月の時期は常に別れと出会いの季節でした。
私の人生を振り返ってみると、少々の挫折はありましたが、最終的には生まれ持った「運」のお陰で希望の進学、就職をすることができました。人生の喫所で見た桜の美しさは、心に深く刻まれています。高校はすぐ隣に郡山城があり、お堀の周りの桜は見事です。窓からすごい数の花吹雪が見えて感動ものでした。大学も奈良公園の奥にあり、通学路(氷室神社の枝垂桜・浮見堂など)の桜は、高そうなカメラでベストショットを収めようとしている方がたくさん集まる名所でした。桜は、新しいスタート、うきうきした気持ちと一緒に思い出される風景です。
3月には卒業式があります。そして別れも…。大学生の時、地元の教員採用試験に受かってしまった先輩とお別れの挨拶をして、過ぎ去っていく車をずっと見ていると、3月なのに雪が降ってきて…まさに♪落ちてはとける雪を見ていた♪~『なごり雪』(涙)でした。
就職してからは、3月の卒業式は年中で一番大切な行事で、万全の準備をして臨みます。私は卒業式でピアノ伴奏をするか、音楽をかけるか、卒業生氏名点呼をするか…かなり緊張状態で、その雰囲気に浸りきれないことも多かったのですが、あまり役目のない年には、練習段階からウルウルきてしまうほうでした。いつもやんちゃだった子が、式用の服を着て、一生懸命に呼びかけをしたり、歌ったりしている…その姿を見ると、ジーンときます。
今回3度目の休職で、自宅療養中は「一生このまま社会からドロップアウトして人生を過ごすのかなあ」と思っていました。7か月間、BUCに通い、スタッフさん、メンバーさんと話ができるようになり、人生の折り返し地点(ジャスト40!)で考えてもいなかった出会いがありました。高校・大学の友人でもない、職場の同僚でもない、BUCのメンバーの方といろんな話ができて、また人生を楽しんで歩んでいけるのではないかと思えるようになりました。
この記事を書いている今、復職のこと、行事の準備、課題などでせわしない毎日で、感傷に浸っている間もないのですが、この『月刊きょうと』が配られている時には、私をここに導いてもらった縁に感謝し、「ここで出会い、気付きをすることができた私の『運』はすごいなあ。もってるなあ私!!」と思っていることでしょう。
BUC卒業 18年ぶりに卒業する立場になり、4月から生まれ変わった第2ラウンド目の人生を自分なりに歩んでいきたいと思います。
スタッフの皆様、メンバーの皆様ありがとうございました。