おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2012年6月 1日 (金)
月刊きょうと/「小さな幸せ」(2012年6月)
今回は利用者のドーナツさん(女性)に、「小さな幸せ」について書いていただきました。
まさかまさかで私に巻頭エッセイ執筆のお願いがやってきました……。何を書けばいいか全然思い浮かばず……ずっと悩んでいたんですが、何とかふり絞って書いてみたいと思います。
私がBUCに通い始めたのは、1月の初めで、それまでは実家のある滋賀県に住んでいました。
でも住んでいるところが田舎町で、京都まで遠いということで、京都に住んでいる妹の家に住み始めました。
最初の頃は通所するので、いっぱいいっぱい…。真冬だったのもあり、早々に家へ帰っていました。しかし、ストレスからか過食にはしり、気づけば体重がやばいことに…。
そんなこんなで少し前のバス停で降り歩き始めたのと、家族で行った嵐山の天龍寺でみたお花のお庭を見たのをきっかけにまわりで咲いているいろんな花に興味をもつようになりました。
お花見で嵐山に行ったので、ちょうど季節がよく、あちらこちらにたくさん花が咲いています。桜ひとつとっても、いろんな種類があり、新しい種類の桜を見つけるととても嬉しくなります。普段何気なく通っていた道も、興味があれば全く違って見えてくるから不思議ですよね。
「この花はなんていう花なのかな?」「こんな色のもあるんだ!」といろんな発見もあり、新しい出会いもたくさんありました。初めはただ見るだけだったのが、携帯電話のカメラで撮ったり、難しい読み方の漢字を調べてみたり…とそこから広がっていろんなことを自分で調べるようにもなりました。
今では、私の携帯の中にはちょっとしたお花のアルバムができて、それを見ては一人でニコニコしていることも(笑)。そして、最近では図書館にいって花の辞書を借りて名前を調べたり、花言葉なんかも調べるようになりました。
そんな中、私は思いだした言葉がありました。「何でも良いから自分にとっての小さな幸せを調べてみると、嬉しくなって幸せな気持ちになれるよ」という言葉です。最近気になる花をみつけるようになって、ようやくあの言葉の意味が分かるようになってきた気がします。
「やった!また新しい花をみつけた!」「この花の色、すごくきれいだな」「家族にもみせてあげたいな、教えてあげたいな」と自然に思えるようになりました。これってすごく素敵なことで、ちょっとまわりに目を向けてみるだけで、幸せな気持ちになれたり、ちょっといつもの生活が楽しくなることに気づきました❤
私は保育士をしているので、子どもたちにも散歩に行った時に、教えてあげたり、小さな幸せ見つけを教えていけたらなと思っています。
みなさんも、日頃何の気なしに通っているまわりに少し目を向けてはどうでしょう?なにか小さな幸せが見つかるかもしれませんよー!!