おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2010年2月25日 (木)
月刊きょうと/「すばらしい出会い」(2010年3月)
今回は利用者のすちーぶんさん(女性)に、北海道は羊蹄山の魅力について書いていただきました。
私は北海道が好きで、15年位前から、長期休暇が取れた時や、三連休なんかがある度に足を運んでいました。少ない時で年1回、多い時では、年5回ほど行ったこともありました。
なぜこんなに北海道にはまってしまったのでしょうか?それは、初めての北海道旅行で、雪を被った羊蹄山に出会ってしまったからです。
羊蹄山は、アイヌ語で、「切り立った崖」を意味する「ニセコ」と呼ばれる地区にあり、富士山に形が似ていることから、地元の方には「蝦夷富士」と呼ばれています。すばらしい登山コースも整備されていて、夏になると、健脚自慢の方々が、こぞって登山を楽しまれています。
広がる大地、その向こうに「蝦夷富士」が眼前に迫ってきたり、後方に隠れてしまったり……ここは私の大好きな、素晴らしい場所です。
また、羊蹄山を通って湧き出す水はとても冷たく、そして甘く、本当においしい!!その水は「日本名水百選」にも選ばれているほどで、吹き出し口付近には公園が整備され、誰でもその名水が飲めるようになっています。
「ニセコ」といえば、スキー。羊蹄山麓に広がるリゾートエリア、「ニセコひらふスキー場」。最近は、オーストラリアや韓国、台湾からもこぞって滑りにやってくる程、雪質が良いことで知られています。私は趣味でスキーをするものですから、早速行ってみました。それはそれは夢にまで見たすばらしい世界でした。大好きな羊蹄山を目の前に見ながらシュプールを描くことが出来る、バリエーションに富んだゲレンデコース、積雪量が3メートルから6メートルにもなる、パフパフとしたフカフカのパウダースノー、そして、何よりも私をトリコにした、肌がスベスベになる、あったか~い天然温泉。もう、翌年から常連になったことは言うまでもありません。
このスキー場は、「ニセコアンヌプリスキー場」「ニセコ東山スキー場」に隣接しており、この3つのスキー場を互いに行き来することができます。
また、「ニセコアンヌプリスキー場」の最上部のリフトを降りた所から登山すれば、アンヌプリ山頂に立つことができます。好奇心の強い私は、滞在中の晴天の日を見計らって、またまた行ってみました。スキーブーツを履いたまま、スキー板を担いで約2時間の登山。途中、しんどくて何度も帰ろうと思ったけど、山頂に着いたら疲れも吹っ飛びました。眼前に見える見事な羊蹄山。そのすばらしい姿にやられてしまいました。帰りはスキー板を装着し、滑ること5分で最上部リフト付近に到着します。登る時と比べると、なんと時間の短いこと!ちょっと悲しかったですが、とても爽快な瞬間でした。
(★但し、この場所は非管理地域になっているので、本当に危険です。冬山の天気は変わりやすく、晴れていると思っていても、急に吹雪になったりします。個人の判断で登ると、本当に危険です。何度か登頂されたことのあるベテランの方と一緒に行かれるか、山岳ガイドを頼んで、一緒に登山されることをお勧めします)