おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2009年2月 1日 (日)
月刊きょうと/子どもへのまなざしを大切に(2009年2月)
今回は利用者の 今回は利用者のソファーでごろ寝大好きさん(男性)に、子どもとの関わり方についてエッセイを書いていただきました。
つい先日、朝刊を読んでいると、「子供を大切に、生き方のマニュアルは自分で作る、山や川で一緒に遊ぶ、親からの愛伝えたい」という記事が目に留まりました。丹波町に移り住んで、大自然のもと、手作りの薪ストーブ付きログハウスで暮らす家族のことを伝える記事で、心動かされるものがありました。
我が家は、妻と中一・小四の娘の4人家族です。義姉の夫婦とその子どもたち二人や、私の母や妻の両親も近くに住んでおり、子どもたち同士もよく一緒に遊んでいます。
家では、なるべく時間を取って子どもたちと遊ぶようにしています。また、それが至福のときでもあります。トランプ、ハリガリ、ウノ、カルテットといったカードゲームをよくします。
カルテットというのは、ドイツのゲームで、基本的に3人以上で行うもので、家族にお勧めです。安価でもあります。それぞれの手持ちのカードの中から、同じ種類の絵が描いてある1から4の数字のカードをたくさん集めた人が勝ちです。たとえば、自分が靴の絵のカードを3枚持っていたとします。自分の順番が回ってきたとき、狙いを定めた人に、自分が持ってない、たとえば「靴の3ください」というのです。言われた人はもっていたら出さなければなりません。もっていなければ「ありません」というのです。人の話をよく聞いていると、誰がどんな種類のカードを多く持っているかわかりますし、反面、ボーとしていたり、人の話をよく記憶していないとカードをそろえることができない、コミュニケーション能力の向上に役立つ、楽しい、そして時にはがゆい思いのするゲームです。
また、図書館へ本を借りにいったり、ジェンガをしたり、小物を作ったりすることも楽しいですね。遊びのみならず、最近は、子ども達の勉強を見て、復習をかねて、自作の練習問題を出したりします。手間がかかって大変かなと思ったのですが、あったかみがあって、心のキャッチボールもでき、結構はまっています。
休日には、季節に応じて、外出もします。気候がいいときには、バーベキューを、夏には、近くの牛尾山を上がって川に入ったり、また、冬には、スキーやスケートをします。年間を通しては、温水プールにも行きます。ここ数年は、赤倉や近場の滋賀県のスキー場へ出かけ、子どもたちと一緒にシュプールを描くのがとても楽しみになってきました。ただ、子どもたちがボードにはまってきたのが、少し、残念ではありますが。
子どもたちには、季節の行事も大切にしてほしいなと思っています。お正月、七草粥、節分、ひな祭り、七夕、お誕生会、クリスマスパーティーなど、できうる限り、いとこや祖父母も一緒に集まり、楽しいひと時を過ごしています。
子どもたちの気持ちが理解できたとき、関わりが深まったとき、そして、一緒にいい汗をかいたり、楽しく活動できた時は、何事にも変えられない喜びを感じます。
子どもたちが小さかったとき、精神科医の佐々木正美さんの『子どもへのまなざし』『続・子どもへのまなざし』の本を読み、共感を覚えました。子どもとどうして遊んだらいいかわからないという人がいるが、何も難しいことでなく、子どもに寄り添って一緒になって遊んだらいいということが印象に残っています。年齢や遊びの質が変わっていこうが、子どもたちを心から大切に、そして共に活動することの喜びを追求していきたいと思います。