おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2008年12月 1日 (月)
月刊きょうと/ブラインドタッチ習得のコツ(2008年12月)
今回は利用者のFさん(男性)に、ブラインドタッチ習得のコツについて書いていただきました。
私はキーボードのブラインドタッチができませんでした。右手の指3本でキーボードを打っていました。
これではとても早く打つことなんかできません。女性は勿論、今の若い男性もブラインドタッチができて早く打てています。
私はそれを見ていて、とても羨ましく、また劣等感も持ちました。
私の若い頃はパソコンはまだ出初めで、自分でマイコンボードを製作して製造装置に使っていました。このときパソコンは使うのですが、機械語やアセンブラーを打ち込む程度であまり文章を打つことは少なかったのです。また図面も手書きでグラフ用紙に書いていました。指3本でキーボードを打つことにそれほど不自由はなったのです。
それがウィンドウズ95が出てきてから、図面もパソコンで書くようになり、文章は勿論パソコンで打つようになり、それまでの手書きのレポートはなくなりました。また、エクセルの表計算やグラフも使うようになりパソコンを使う機会が断然増えました。
さらに、メールも出てきました。このような環境の変化により、パソコンに早く入力する必要が出てきました。しかし、一旦3本指で癖がついたものはなかなか治そうという気が起きませんでした。しかし、女性のパソコンを打つスピード、若い男性の打つスピードを見ていると、何とかしなければと思うようになりました。
まず、最初に練習用のゲームソフト「特打ち」を買ってきました。それには左手の人差し指を「F」に、右手の人差し指を「J」に置くことから説明が始まり、「F」と「J」には小さな突起の目印があることが書いてありました。
「へー」と思い、こんなことも知らなかったのかと思いました。それから列順に練習して全体で練習するようになりました。
一週間ほどで大体キーの位置は覚えました。それでゲームをやってミスタッチと位置の覚えこみを強化しました。
これで文章が打てるようになったのかと思いましたが、頭と手でアルファベッドから日本語に置き換えることがなかなか出来なくて、あまり早くなりませんでした。また、アルファベットから日本語への変換を頭で考えすぎるようです。つまりすぐに変換が手に伝わらないのです。
これを改善するためには、ゲームソフトから卒業し、実際の文章を数多く打ち込むことが必要だと思い、まず、新聞の社説を打ち込むようにしました。これによりある程度は慣れていきましたが、新聞の切り抜きは、専門用語や中国語や分かりにくいこともあり、練習材料にはもっといいものがあると思うようになりました。
それは、本です。私の選んだ本は子供が読んでおいてある『バカの壁』で、著者は養老孟司氏の本ですが、それを全部入力すればブラインドタッチも上達するだろうと思い、やることにしました。
上の新聞の切り抜きよりやりやすく、暇な時間はどんどん打ち込んでいきました。これは正解で、ブラインドタッチもだいぶ上達しました。
最後に、デルのデスクトップパソコンのキーボードは深く打ちにくいですが、ノートパソコンはキータッチも軽く打ちやすいことが分かりました。