おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2008年1月 1日 (火)
月刊きょうと/異文化コミュニケーションあれこれ (2008年1月)
利用者のマイウェイさん(48歳 男性)に、異文化コミュニケーションについて書いていただきました。
私の趣味は旅行です。今年は行けてませんが、毎年2回は家族旅行に出かけていました。
旅行の魅力は、何といっても心身のリフレッシュができること。そして、初めて出会う町や自然の風景、そこに住む人々と文化に触れることが楽しみです。
海外に行かなくても異文化を知ることができます。今回は私自身の『異文化体験』を紹介したいと思います。
【第一話 : スーパー銭湯にて】
時々、あかすりオイルマッサージをしてもらうのですが、韓国の女性マッサージャーとよく話します。
私が「3年前、出張で韓国へ行って、本場のあかすりをしてもらったけど、男の人やった。前のタオルを取られ、素っ裸でゴシゴシやられて恥ずかしかった」と言うと、「日本だけですよ。女性が男性客にするのは。韓国では男性客には男が、女性客には女ですよ」と言われた。「へえ~そうなんか」
他に、韓国では割り箸が廃止され、金属製の箸を使います。コンビニでも商品を入れるビニール袋は原則もらえません。
日本より環境対策が進んでいる。それにお年寄りを尊敬し大切にする儒教の精神が浸透しています。
【第二話 : 稲荷神社にて】
最近、稲荷山をよく散歩します。海外からの観光客も多く、話しかけられたり、写真を撮ってあげたりします。
ある日、オーストリアのウイーンから一人旅している女性と話しました。大学院生で英語が上手でした。
私の娘が合唱団に所属しており、5年前にウイーン演奏旅行へ家族で行ったので、彼女に「ウイーンはクラシック音楽の町で素晴らしい。ヨハンシュトラウスやモーツアルトの像やお墓へも行ったよ」と言うと、「そうですね。でも、若者はそんなことには興味がない。ポップスやロックに熱中してますよ!」と返答された。
確かに、京都の人もあまり地元の寺院に興味がないのと一緒ですね。
【第三話 : 海外にて】
年末にオーストラリアのケアンズやニュージーランドへ旅行したことがあります。
まず驚いたのは、日本の中古車が多く走っていることです。トヨタ・ホンダ・日産など。私が前に乗っていたコロナ(今では日本では見られない旧型)がたくさん走っていて、懐かしく思いました。
車体は傷ついてるし、窓にガムテープを貼ってる車もありました。日本人が廃車した中古車を大切に使っているのです。日本の「使い捨て社会の贅沢さ」を痛感しました。
もう一つ驚いたのは、12月25日のクリスマスの日。私達はコンドミニアムに宿泊していたので夕食はレストランで食べようと思い、予約もせず外出しました。しかし、どの店も閉店。やっと一軒の古いデリバリーの中華店が開いていて、そこで夕食を買いました。
そこの店主と話すと、「クリスマスは、みんな家でディナーを楽しむ日。スーパーもレストランもカフェもみんな閉店ですよ」。なるほど!
日本は外食産業が行き過ぎかも。昔は、正月はどの店も閉まっていました。家で家族と過ごすイベントは大切ですね!