おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2007年8月 1日 (水)
月刊きょうと/復職への道のり (2007年8月)
今回は利用者のくまだまさしさんに、復職までの道のりについてエッセイを書いていただきました。
実際にうつから復職された方の体験談として、ご参考いただければと思います。
私は昨年の9月末から、BUC(バックアップセンター)に通所を開始し、6月末で卒業します。今回は私の復職への道のりをご説明したいと思います。
昨年12月初旬に、直属の上司と人事MGがBUCに来訪しました。来訪の目的は、メンタルヘルスやストレス疾患について会社側と情報を共有することにより、復職をよりスムーズにするためだと思います。
この会合は、初め私は同席せず、BUC担当の精神科医、担当スタッフ、BUC主任と会社側とで行われました。その後、私も入って行われました。結果は、復職についてはまだ早いという判断でした。
その後もBUCを会社と見立てて、通所を続けました。通所してからずっと担当スタッフに付いて頂き、復職に向けての問題点について幾度となく面談を持ちました。
私の課題の一つは昼間の眠気でしたが、恥ずかしながら復職トレーニング中、スタッフに揺り起こされることも多々ありました。
今年の3月に入り、スタッフとの面談で「体調も安定しているので復職に向けて、再度進めよう」との話になり、会社側にも復職したい旨を伝えました。
いきなり復職するのではなく、まず通勤訓練から始めては? とのアイデアをスタッフから頂きました。そして会社からもOKがでたので、週3回の通勤訓練がスタートしました。
実際の出社時刻を想定した電車に乗り、定刻には会社近辺の喫茶店で少し新聞など読みました。
4月に入り通勤訓練も1ヶ月無事に進んだため、再度会社に「復職に向けての面談を持ちたい」と提案し、会社側との2度目の面談を持つことができました。
今回は人事MGのみの来訪でしたが、その場でリハビリ出勤について話合うことができました。これも通勤訓練の成果と、スタッフ方々の働きかけのおかげで、スムーズに進んだのではないかと思います。
私の会社のリハビリ出勤は所属する部署のデスクで行なうのではなく、別室の会議室にて行なうという一風変わったものでしたが、その場にパソコンを持ち込み新聞の要約等を行い、期間は一ヶ月間でした。
その後、直属の上司および産業医との面談の末、復職の許可が下りました。最初の3ヶ月は残業なしという制限つきでしたが、最初の一ヶ月の金曜は会社を休み、BUCに通うことにしてもらいました。
駆け足で紹介させて頂きましたが、個人的な意見として、BUCに大いに助けられたことと、このような復職支援プログラムの重要性を実感しております。
ストレス性疾患にかかり、復職に不安をお持ちの方は是非、BUCを見学されてはいかがでしょうか。復職への大きなステップになるかもしれません。