おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2007年4月 1日 (日)
月刊きょうと/桜情報あれこれ (2007年4月)
いよいよ4月、待ちに待ったサクラの季節です。
そこで今回は、利用者のGさんに、サクラに関する豆知識を存分に書いていただきました。
お花見の席で披露すれば「物知りですねー」と一目置かれること間違いナシ!? 必見ですぞ。
この号が発刊される頃にはサクラが満開なり、我々の目を楽しませてくれている…かどうかは分かりませんが、「季節物」としてサクラについて調べてみました。
桜前線の指標となる種類は、ソメイヨシノではありますが、南北に長い日本国土のこと、沖縄県ではカンヒザクラ、北海道ではオオヤマザクラとなっています(ソメイヨシノが成育していない)。
また、開花前線は「5~6輪の花が開いたとき」、満開は「樹全体の8割以上の花が開いたとき」と定義されているそうです(気象庁より)。
その予想は大変複雑な関数に、これまた色々な補正を加えて行っているとのこと。たとえば今年ように、秋~冬の気温が高く経過すると、桜の目覚めが悪くなり、逆に開花が遅れる原因となるそうです。
日本における桜の種類は一般的に野生種が12種、栽培種が28種が認められていますが、今の世を謳歌しているのはソメイヨシノです。公園の植樹といえばソメイヨシノ、堤防や道路にもソメイヨシノという感がします。
なお、ソメイヨシノは栽培種で、野山には人が植えない限りありえません。
ソメイヨシノは、エドヒガンサクラとオオシマザクラの一代交配種である、というのが主流の学説であります。一代交配種なので種(たね)が出来難く、また出来た種(たね)を蒔いてもソメイヨシノにはなりません。
ソメイヨシノは、台木にソメイヨシノの枝を接木して増やします。江戸後期からコツコツと接木をした結果が、現代の繁栄となっているのです。言わば、全国のソメイヨシノは同じ遺伝子をもった「クーロン桜」であります(すこし怖い感じがしますね)。
また、天然記念物に指定されたソメイヨシノの樹もありません。巨樹なる多くはエドヒガンサクラが多く、樹齢二千年を超える樹もあるそうです。江戸後期から栽培され始めたソメイヨシノは足元にも及びません。
まあ、花見をしながら思い出して頂ければ幸いです。