おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2006年10月 1日 (日)
月刊きょうと/BUCきょうとの一週間 (2006年10月)
「バックアップセンターきょうと」では普段、どんなことが行われているのか?
今回は利用者のKさんに、センターでの一週間をレポートしていただきました。
BUCきょうとの朝は、ラジオ体操で始まります。スタンダードに第一体操をこなしたあとは、普段あまりすることがない第二体操へ。第二と言えばアレ! の、腕をもりもりっ(?)とする動きもやります。つつがなく体操を終え、小休止ののち朝のミーティング。その日の活動予定の確認や、スタッフ・利用者からの連絡事項を伝えます。これらは毎朝おなじ時間に実施するので、一日の活動を開始するぞ! という身体と心の準備など、朝のリズムを身に付けることができます 。
午前中は、利用者が各自の課題に取り組む、復職トレーニングの時間です。課題の主な例としては、新聞記事や本の要約、資格の勉強、パソコンスキルの習得などです。衰えがちな集中力や、仕事をするうえで必要な体力を養う目的があります。利用者とスタッフとで相談して課題を決めるので、自分のやりたいこと・興味があることと、復職に向けたトレーニングとして適切か、ということのバランスもとれます 。
作業中の室内は非常に静か。みなさん黙々と課題に没頭しているのか、はたまた眠気にやられているのか…。ひとつ言えるのは、それぞれがまじめに、復職への希望を胸に課題に取り組んでいることです(たぶん…) 。
週3日くらいは、この復職トレーニングの合間に気分転換を兼ねて、ちょっとした作業予定があることも。ペーパークラフトをしたり、パズルをしたり、指編みをしたりします。たまにはデジカメを持ってお散歩に出たりもします。
お昼休憩をはさみ、午後からは日替わりでプログラムが組まれています。午前中が各個人での活動なのに対し、午後は利用者全員で集団的に活動します。
まず週初めの月曜日は、ストレスマネジメント講座です。毎週いろいろなテーマで講義があり、ストレスをどのようにコントロールしていけばいいのかを確認します。
次に火曜日。癒し効果があるというアロマセラピーです。いろいろな精油の効能を学び、リラクゼーションやリフレッシュに活用します。
週の真ん中水曜日は、週によっていろいろな活動をします。工芸、太極拳、栄養指導などなど。利用者が交替で活動を企画するメンバープログラムもあります。
そして木曜日のプログラムはヨガ。伸びをしたりちぢこまったりして全身の血流を促し、ゆったり身体をほぐします。
そろそろお疲れ? な金曜日は、SSTとスポーツ活動を週替わりでおこないます。SSTとは、Social Skills Trainingの略で、「社会生活技能訓練」や「生活技能訓練」などと呼ばれるものです。具体的には、実施回ごとのテーマに沿って講義とロールプレイングを繰り返し、主に対人関係を良くするのに役立つ技能を実践で身につけます。スポーツは、毎回ちがう競技で汗を流します。たとえば、卓球、ドッジボール、バドミントンなど。隣接する体育館でケガをしない程度にがんばっています。
一日のしめくくりに、再度ミーティング。それぞれが、今日何をしてどんなふうにすごせたかを報告します。「それではみなさんお疲れさまでした。明日も明後日も、大過なくすごせますように」
このような感じでBUCきょうとでは、月曜日から金曜日の朝9時からお昼3時まで、2階の小部屋でなんやかや活動しています。