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【BUCきょうとメンバーブログ】第63回:「BUCの「強み」はどこに?」

2019年4月11日 (木)

私は会社から復職の条件として「バックアップセンター・きょうと(以下BUC)を卒業すること」を告げられ、半ば嫌々でBUCへの通所を決めました。告げられた当初は反発し、どうにか通所しないで済む方法を模索していましたが、このままでは埒が明かないということを認識し、条件を飲んだというところでしょうか。
 
とはいえ、BUCに通所することを決めたのは最終的には自分自身。「決めたからにはしっかりやろう」という思いもありました。通所初期のプログラムは課題図書を要約し、感想を書き、提出するというもの。プログラムを完了することを第一に考えていた私は、黙々とそれをこなし、「このペースで行けばすぐに卒業できるだろう」と思っていました。
 
ですが、BUCではステージ制が採られています。ステージが上がるにつれてプログラム内容は濃くなります。実際に行うとうまくいかない体験も多々ありました。このとき私は「今の仕事には直接関係ないから構わない」などと自分に言い聞かせ、自分を誤魔化していたことを覚えています。
 
そんな折、同じく通所しているメンバーさんから「係活動をしませんか?」とのお誘いを受けました。聞けば、その方は今とは別の係をやりたいので、現在の係の後継者を探しているとのこと。私は、自分が係活動をやるとプログラムを遂行するうえで悪影響が出るかもしれないと思いました。とても後ろ向きだったのです。しかしせっかくのお誘いです。そのとき取り組んでいたプログラムでも、うまくいかないこともあったことですし、思い切ってやってみることにしました。
 
実績のあるBUCのスタッフの方々からは先々を見通して、いろいろなことを勧めて頂けます。しかし、私はそれにも言い逃れをし、事を先延ばしにしていました。そんな私にとって、同じメンバーさんからの直接のお誘いは「とにかくやってみよう」と思う強いきっかけとなりました。実際に係活動を始めた私は、それ以降は様々な事にも前向きに取り組むようになり、今では係活動のみならず、実行委員や時間外の催しである「自主会」のリーダーも経験しています。
 
BUCはただ単に決められたプログラムをこなす場所ではありません。通所したてでは無理でしょうが、そのうち自分というものを認識し、経験を積むことができる場所です。そして、うまく行かなくても大丈夫。自分を飾る必要のないところ。BUCの「強み」はそこにあると身をもって感じている今日このごろです。
 
(ペンネーム:MaQ)
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