おうばく通信
2011年1月12日 (水)
【おうばくキッチン】鏡開き
1月11日には鏡は「円満」、「開く」は末広がりを意味することから、お正月に歳神様に供えた鏡餅と小豆を「おしるこ」にして、一家の円満を願い食してきました。季節の節目や人生の節目に食べる豆料理には魔除けや喜びの思いが込められています。
当院でも食の暦を大事に、毎日の献立を考えています。
しかし、近年、のど詰めの危険性から丸餅を給食の献立としてはお出しできていません。新しい年の始まりに「まーるいお餅」を出せないものかと悩んでいたところ、あたたかいお粥のゼリーに上新粉(餅米の粉)を加えると、お餅の風味が出てくるとのヒントを食品会社さんから頂きました。
年末年始に試作を重ね、この「鏡開き」の日に「ふわふわ餅」として給食デビューしました。
レシピ開発担当者の声→「ふわふわ餅は、お粥に上新粉を混ぜることで風味が出るように工夫しています。患者さん(普通菜から嚥下困難の方まで全員で)で530人分の33キロのお粥をミキサーにかけて作りました。普段、お餅を食べる機会の少ない患者様に少しでも雰囲気を味わって頂けたらと、厨房の皆で協力して作りました。」
患者さんの声→「栄養士さーん、これお餅?ふわふわしてやわらかいね」
「へぇー、お餅ですか。上品な甘さで美味しくよばれましたわ。」
今年も、日本の文化、食の暦も大切にしていきたいと思います。
ふわふわ餅入りぜんざいのレシピ(1人分)
米 9g 上新粉0.9g スベラカーゼ0.18g
小豆(乾)20g 砂糖20g 塩0.01g