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ワンポイントアドバイス
2010年4月16日 (金)
尿失禁について
「尿失禁」とは、「尿意が無いのに尿が出たり、尿意を我慢できずに尿を漏らしたりする」状態を指します。尿失禁に悩んでいるのは圧倒的に女性が多く、40歳以上の女性では、程度の差はあれ2人に1人が尿漏れという体験をしていると言われています
尿失禁の原因は?
幾つかのタイプがありますが、女性の多くを占めるのが「腹圧性尿失禁」です。これは「咳やくしゃみをする」「大声で笑う」「重い荷物を持ち上げる」など、 瞬間的におなかに力が入ったときに尿が漏れてしまうタイプです。男性でも、前立腺の手術をした後など、お腹に力がかかると「腹圧性尿失禁」を起こすことがあります。
原因は加齢や出産、肥満、便秘などで、骨盤底筋の力が弱くなって、膀胱や尿道が下がるためです。後に述べる「骨盤底筋体操」によって約八割が改善します。
ストレッチング(柔軟体操)・骨盤底筋体操で尿失禁を予防しましょう
ストレッチングとは、反動をつけないで、筋肉をゆっくりと伸ばす運動のことです。怪我や筋肉痛の予防になり、また疲労がとれやすくなると言われています。
「骨盤底筋体操」のポイントは?
尿失禁を防ぐ筋肉だけを収縮させるというのは大変困難なことです。骨盤の中にある臓器を支えている筋肉を骨盤底筋群といいます。この体操では、お尻の筋肉 (大殿筋)と同時に肛門を締める筋肉を使い、外尿道活約筋も収縮させることができます。このように、骨盤底筋群を強化しながら、外尿道活約筋をしっかりさせていくことが必要です。
宇治おうばく病院 理学療法士 四方公康