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2022年5月

2022年5月26日 (木)

【BUCきょうとメンバーブログ】第150回「シン・ウルトラマンを見て」

 幼少期から小学生時代、夕方のTVは時代劇や特撮ヒーロー、アニメ、時代劇などの再放送時間帯だった。ヤマトもウルトラマンも仮面ライダーも、水戸黄門や隠密同心などなど。初めて見たのはみんな、再放送だった。

 今考えると毎回同じパターンで、怪獣怪人大艦隊や要塞、悪代官に悪徳商人が出てきてはヒーロー側がやっつける。そんなパターンなのは子供心にも分かっているのに見てしまう。

 それでも毎回敵役の形も違い、それぞれがその特性を活かしてヒーローに挑み、時にはそれらに人間同士のドラマが加わっていくので、常に新鮮味を感じて見ることができた。ウルトラマンの敵役怪獣や星人だって、火炎や怪力、時には心理戦など手を変え品を変え、ウルトラマンを窮地に追い込んでいく。そんな、多様なドラマ作りについつい引き込まれ、毎回手に汗を握る思いで見入っていた。時には「ないやろ、それ」と突っ込みを入れながら…。

 そんな過去も、もう40年以上前のこと。大人になってからもウルトラマンの新作は制作され、子供と一緒に見ることもあったが、どんどん強く、派手になっていく怪獣と新たなウルトラマンの過剰進化に気が引けたのか、あの頃のような『手に汗握る』感覚はよみがえってこなかった。

 そんな、『遠い昔の子供心』に、本作「シン・ウルトラマン」は刺さるのだろうか。「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」などで知られる庵野秀明(敬称略)の企画・脚本。頭に「シン・」がつくのは「エヴァンゲリオン」「ゴジラ」に続き3回目。来年は「シン・仮面ライダー」も公開予定されていると言う…。これまで「シン・」が冠についた作品を見る限り、「シン・」とは「庵野秀明の」というラベリングであって、オリジナルの続編だと受け取らない方が良さそうに思う。自分と同じように、昔は受け手として特撮やアニメに触れ、長じて自らも創造者となった庵野秀明の「(俺の考えた)新しいウルトラマン」なのだ。予告動画に登場した『カラータイマーのないウルトラマン』は、そのサインでもあるのだろう。

 前振りが長くなったが、見てきた感想をギリギリネタバレしない程度に…。

 ああもう、庵野秀明って本当にウルトラマン好き(実際同人映画を作っている)なんやなあ…と、ウルトラマン愛を全開に感じた2時間だった。初代ウルトラマン全39話中、思い出に残る怪獣もエピソードも多々あって、多分漏れている中にも出したいものはたくさんあっただろう。でもそんな苦しみも、制作の機会を与えられた者の特権なのだと思う。子供時代、誰もが心の中に「自分だけのウルトラマン」があったはずで、それを映像化できることは、幸せと言わずして何と言うのか。

 さて、映画のストーリーは大きく前半と後半に分かれる。前半では昔、私も子供心に思っていた「正義のヒーロー」ウルトラマンを、現代の特撮やCG技術を駆使して再現してくれている。あの頃の、手に汗握る戦闘シーンが繰り広げられ、本当に子供時代に引き戻された。そんな中でも、ドラマシーンでは地球人の姿を借りながらも、地球人になりきろうともせずに、外星人として振る舞い、地球人が持つ対人的な感覚や習慣に戸惑いつつも吸収していこうとする、言わばファーストコンタクトのような姿が描かれる。これは原作のウルトラマンとは異なるキャラクター付けであり、後半のドラマにつながる伏線ともなっていく。(あかん、ネタバレかも)

 そして後半のウルトラマンのイメージは、子供心に思っていた「正しいヒーロー像」とははっきりと異なっていく。「多様な外星人の一人」という新たなイメージ。原作ウルトラマンではクローズアップされてこなかったところだが、他の外星人とのやりとりを通して、なぜ日本にばかり「怪獣(本作では禍威獣と称している)」が現れるのか、これまで侵略してきた星人の意図が、原作より具体的に、説得力のあるものとして描かれていく。あくまで一説ではあるかもしれないが。ウルトラマンも含め、登場する他の外星人たちにとって、地球人は科学・文化・能力いずれで比較しても未開で野蛮な存在でしかない。そして『それ(地球人)をどう扱うか』、当事者である地球人には発言する機会すら与えられず、その運命が決められようとする。これまでのTVシリーズでは感じたことのない絶望感を、我々に与えてくれるのだ。

 そんな、外星人との対話や駆け引き、主に「科特隊(本作では「禍特対」と称している)」の面々との協力関係を重ねる中で、地球人ウルトラマンは少しずつ、地球人を理解し自分なりに彼らを守る理由を見出していく。劇中、明確な言葉で語られることはない。ただ行動で示すことで、少なくともこの、野蛮で未開な地球人への、地球人にとってもポジティブな関心を引き出すことに成功したようだ。少なくない犠牲と共に。

 終盤、ややドラマシーンが長くなっていく中で、合間に差し込まれる空中戦や光線技の応酬が、一定の緊張感を保たせてくれていたと思う。賛否はあるだろうけれど。劇中、「宇宙戦艦ヤマト」や「風の谷のナウシカ」「ウルトラQ」「海底軍艦」などへのオマージュも感じさせ、古い特撮&アニメファンをニヤリとさせてくれる。それでも決して懐古主義的になってはいない。終演後、劇場を去り際「良かった」「面白かった」と話し合う若い声もよく聞かれた。息子もついてきてくれず、一人ぼっちでの鑑賞となったが、そんな若い人の声を聴けただけでも、中年男のさみしい心は温まるのだった。

ペンネーム:なんばらほんばら

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2022年5月17日 (火)

【BUCきょうとメンバーブログ】第149回「GWの思い出」

 GW突入直前、次男が突如の熱発。一気に40度を超え、夕方検査を受けると翌日には『陽性』の連絡。家族全員が濃厚接触者となって、GWが終わるまでの7日間、自宅で缶詰状態でした。

 元々連休の予定は立てておらず、子供たちの予定を聞いてからと思い尋ねていましたが答えてくれなかったのです。結局決まらないままだったので、キャンセルの手間はかかりませんでしたが、実は長女と次男は部活、長男はバイトの面接があったらしくキャンセル。言っておいてくれよ…。残念ではありましたが、このところ塾やら残業やらと、家族5人が顔を合わせて食事することも減っていたので、久しぶりに水入らずの一週間となりました。

 

なんばらほんばら

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2022年5月 7日 (土)

【BUCきょうとメンバーブログ】第148回「私の癒し・楽しみ」

 久しぶりのブログ執筆です。前回執筆したブログは、第127回(2021.7.29)「BUCの生き物たち」で、BUCの魚、エビと植物を紹介していました。BUCのかわいい生き物たちは、今でも私の大事な癒しです。今回は、私にとっての癒しや楽しみについてお話ししていきます。

 

BUCの生き物

 前回のブログでもだいぶ語りましたが、朝、デスクワークの合間、帰りにBUCの水槽を眺めることは、BUCでの生活の一部となっています。ちょっと魚たちをぼーっと眺めるといい気分転換になります。そんなBUC水槽に、今年新たな魚が仲間入りしていますので、元・生き物係として紹介しておきます。

 ラスボラエスペイ:名前の強そうな響きとは裏腹に、ネオンテトラやラミーノーズテトラと同じくら  いのサイズ感。鮮やかなオレンジと深い青の模様が特徴的です。ぜひ、水槽で見つけてあげてください。

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ASMR(エーエスエムアール)

 ASMRとは、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よい、脳がぞわぞわするといった反応・感覚のこと。最近はASMRを体験するきっかけになる動画・サウンドを身近に視聴することができます。タイピング音、環境音、咀嚼音、声など、さまざまな音やシチュエーションがあるので、「これは心地よい、癖になる」というものに出会えれば、ASMR体験ができたということになります。ASMR体験は癒しに近そうですね。それをただ聴いているだけもよし、作業BGMにするもよし、見聞きするだけじゃ物足りなくなれば実際にその行動に移したってよし。私にとってのASMR体験になった題材を3つご紹介します。

 猫の食事(動画):猫がごはんを食べている様子を目と耳で楽しみます。アレルギーのあるNeko私でもずっと見ていられるのが動画の魅力です。母も好きでよく一緒に見ています。美味しそうに食べている様子がとにかくかわいい。自分もごはんを味わって食べようと思えます。

 スライム(動画+実体験):スライムを作ったり、練って遊んだりする様子を、最初は動画でSlime楽しんでいました。しかし、のちに自分でも触ってみたくなり、ついに自分でもスライムを作ったり買ったりして遊ぶようになりました。既製品は100均でも手に入るというお手軽さも魅力です。実際に手にとると、視覚と聴覚に加えて触覚の刺激にもなるので、実体験の偉大さを実感しました。没頭できる趣味のひとつです。

 

 環境音(動画+実体験):鳥のさえずり、雨音、川のせせらぎ、波の音、焚火など多彩です。作業や休憩をしたいけど周りの音が気になるというときは、イヤホンをして動画やサウンドを聴いて没入することで注意を切り替えています。散歩中、周りの音に注意を向けてみると心地よいと感じることもあるので、そういうときは動画やサウンドに頼らず、いま聞こえる自然の音を大事にしています。

 

 デジタルの技術進歩によって、より身近にリアルに情報を見聞きすることができ、たくさんのことが手軽に体験できるようになった今日。ときには自分の身近なところにも目を向けて、ネットでも現実でも、自分にとって心地よい、癒しや楽しみに気づける生活を大事にしたいと思います。

ペンネーム:コメダスキー

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