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【BUCきょうとメンバーブログ】第37回:「新たな旅立ち ~アメリカ生活の始まり~」

2018年3月29日 (木)

約10年前の春、海外駐在が急遽決まり、妻と生まれたばかりの娘を日本に残して、不安と期待を胸にアメリカに旅立ちました。

渡米直後、拙い英語でまずは安いアパート探し、家具や生活用品の準備にライフラインの開設など、生活を立ち上げるのに四苦八苦。何をするにもスムーズにことが運ばず、日本の正確できめ細やかな素晴らしいサービスの有り難さを痛感したのを思い出します。

少し慣れてきた半年後、本業に集中できないのではないかという一部の心配を押し切り、妻と娘を呼び寄せました。空港に迎えに行き、半年ぶりに再会できたときは、何とも言えない嬉しさでした。喜びも束の間、到着した日の夜、いきなり娘が発熱と嘔吐でぐったりしてしまい、大慌てで総合病院に運び診てもらいました。明け方にようやく家に戻れましたが、1週間ほど安静にしなければなりませんでした。やはり赤ちゃんにとって長時間の飛行機移動は想像以上に負担が大きかったようで、とてもかわいそうでした。このような感じで、約5年間半のアメリカ生活が始まりました。辛いことも色々ありましたが、今懐かしく思い出されるのは、妻と娘と楽しく伸び伸びと暮らせたことです。

私達が住んでいたコミュニティーは、白人、黒人、ヒスパニック系、アジア系など様々な人が住んでいました。娘を連れて町を歩いていると色々な人から声を掛けられました。「何てかわいいお人形さん!」など、とにかく見ず知らずの人からよく娘を褒められました(親ばかですみません)。また、おもちゃを持っていると「どこで売ってるの?」「いくらするの?」など、自然体で好奇心旺盛な人が多かったと思います。マイペースで自分を大事にしている一方、周りの人々への興味も津々で、思ったことや感じたことをうまい具合に声に出す、コミュニケーション能力が高い人が多かったと思います。そして何より、人は違って当たり前、違うから面白いという雰囲気があったと思います。お互いの違いを認め尊重し合うアメリカの「ダイバーシティ(多様性)」の素晴らしさを実感した約5年半でもありました。

Fig_0329

(ペンネーム:K.S)

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