『薬物依存症』(松本俊彦・著 ちくま新書)という著書を読んでいて、興味深い記述に出会いました。
世の中には、薬物に依存せずにすむ人もいれば、依存症になってしまう人もいます。ハマらない人と、ハマってしまう人の違いは何か? というわけです。
おうばく通信
おうばく心理室コラム
2020年1月 5日 (日)
【おうばく心理室コラム/2020年1月】「依存症になりにくい人、なりやすい人」
2019年12月 5日 (木)
【おうばく心理室コラム/2019年12月】「認知療法と行動療法の使い分け」
うつ病をはじめとして、さまざまな精神的不適応に広く用いられている心理療法のひとつ「認知行動療法」。近年ではこの呼称が一般的となっていますが、もともとは「認知療法」と「行動療法」という別の療法でした。
おおまかにいうと、否定的なほうに偏り過ぎている考え方を現実的にしていくことで症状の改善を目指すのが「認知療法」で、適応的でない行動を適応的な行動にしていくことで症状の改善を目指すのが「行動療法」です。この両方を取り入れて、考え方と行動のいずれをも改善の対象としていくのが「認知行動療法」で、近年ではこれが主流となってきているのです(厳密には英国と米国それぞれに別の流派が存在し、両者が統合されるプロセスの中で認知行動療法が形作られていくのですが、詳細は割愛して話を進めます)。
2019年11月 5日 (火)
【おうばく心理室コラム/2019年11月】「ギャンブル障害の治療と依存症」
先日、「ギャンブル障害の認知行動療法」というワークショップに参加してきました。
ギャンブル障害(=依存症。おもにパチスロ。場合によってはパチンコや競馬など)の方は、当カウンセリングセンターにもしばしば来談されます。ギャンブルは趣味の範疇にとどまっているうちはいいのですが、次第にギャンブルにしか興味がなくなっていき、家族関係の悪化、ウソをつく、借金をする……という風に悪い方向に進行し、場合によっては離婚や横領、失職、犯罪……といった深刻な不適応にもつながってしまいます。
2019年10月 5日 (土)
【おうばく心理室コラム/2019年10月】「おためごかしの心理学」
「おためごかし」という言葉があります。
広辞苑によると、「表面は相手のためになるように見せかけて、実は自分の利益をはかること」とあります。本来であれば素直に「自分は○○したい」と言えば済むところを、「○○すれば君のためになると思う」といった物言いにすり替えるやりかたです。身に覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか(笑)。
2019年9月 5日 (木)
【おうばく心理室コラム/2019年9月】「トラウマ記憶を乗り越えるために~2種類の記憶のしくみ」
先日、『精神科医が教える、忘れる技術』(岡野憲一郎・著 創元社)という著書を読んでいて、トラウマ記憶が忘れられない理由について「なるほど!」と膝を打ちました。今まで自分がカウンセリングの中で感じていたことに、科学的・理論的な裏打ちを与えてもらったような感覚があったのです。
そこで今回は、著書の内容を一部引き合いに出しながら、カウンセリングでの実感も織り交ぜつつ、トラウマ記憶が私たちに悪影響を長くおよぼし続けるメカニズムと、その対処法とについてご紹介したいと思います。
2019年8月 5日 (月)
【おうばく心理室コラム/2019年8月】「野生イノシシのジャンクフード中毒に思うこと」
テレビのニュース番組で先日、「市街地に出没する野生イノシシが増加している」という特集が組まれているのを見ました。
私たち人間が森林を切り開いて住宅にした結果、住まいを追われたイノシシが市街地に出てきたという要因も前提としてあるのですが、それだけではなく、私たち人間が作る「美味しすぎる食料」が市街地に捨てられている要因も大きいというのです。
2019年7月 5日 (金)
【おうばく心理室コラム/2019年7月】「なぜ山に登るのか? について考察してみる」
いよいよ夏本番となってきました。とりわけ京都の夏は蒸し暑く、イヤな季節がやってきたとお感じの向きも多いかと思います。「寒いのは着込めばいいけれど、暑いのはこれ以上脱げない!」という主張もよく耳にするようになります(笑)。
2019年6月 5日 (水)
【おうばく心理室コラム/2019年6月】「対人関係の不和を解消するコツ」
心理療法の世界では広く知られていて、その効果もエビデンスとして示されている「対人関係療法」という手法があります。実際にカウンセリングで用いることもあり、また日常生活においても非常に有用だと感じているので、今回は対人関係療法にもとづいて、対人関係の不和を解消するコツを紹介してみたいと思います。
2019年5月 5日 (日)
【おうばく心理室コラム/2019年5月】「病院で働く心理職の苦労って何ですか?」
新学期の前後は、心理学の学生さんが実習に来られる機会が多くなります。
当院ではすでに複数の大学から心理の学生さんの実習を受け入れていて、これ以上の受け入れは難しい状態ではあるのですが、毎年さまざまな実習生さん達と接するのは私たちにとって新鮮な刺激にもなっています。
そんな中、実習生さんからの質問で多いのが、「病院で働く心理職の苦労って何ですか?」というものです。もし自分が心理職として病院に就職したら一体どんな大変さが待ち受けているのだろう? という興味と不安がそれだけ大きいのでしょう。
今までは訊かれるたびにアドリブで毎回違うことを答えていましたが(笑)、これを機に自分なりに整理してみたいと思います。
2019年4月 5日 (金)
【おうばく心理室コラム/2019年4月】「やれと言われるとイヤになる、やるなと言われるとしたくなる、~アマノジャクの心理」
私自身も正にそうなのですが、「やれと言われるとイヤになる、やるなと言われるとしたくなる」というアマノジャクな面を、私たちは多かれ少なかれ持っているのではないでしょうか。