おうばく通信
BUCきょうと機関誌『ばっくる』連載エッセイ
2018年2月 1日 (木)
月刊きょうと/「本との出会い」(2018年2月)
今回は散歩大好きさん(男性)に、BUCで出会った2冊の本についてご紹介いただきました。
バックアップセンター・きょうと(以下、BUCと表記)に通所して、早いもので1年と1カ月が過ぎようとしています。
順調にいけばこの「月刊きょうと:平成三十年二月号」が発行される頃には、卒業をむかえるものと思っています。
今回、この巻頭エッセイを執筆するにあたり、どんなテーマが良いのだろうかと、色々考えました。できれば読んで下さった方が興味を覚えてくれて、且つ、読んだあとに参考になった、もしくは得をしたと思ってもらえるものが望ましいのではないかと考えました。
私が最近BUCで読んだ課題図書、そして今読んでいる課題図書のタイトルは『GO WIID』と『脳を鍛えるには運動しかない』です。偶然(必然?!)にも同じ著者による本です。
これらの本に一貫して書かれていることは、人間の体はこの何十万年のあいだ続けてきた狩猟・採集生活による遺伝子(DNA)が今もベースになっている。ここ一万年の農耕生活、及び産業革命以降の急激な現代社会化による生活習慣・食生活の変化は、人間本来の生き方から大きく逸脱している、というものです。
ここ数年、穀物を食べることによる炭水化物の摂取が健康を損なう大きな要因となる、という話題がメディア・マスコミで取り上げられるようになってきました。健康に過ごしたければ、低糖質な食事を続けるべきという流れとも符合しています。
ただ、『GO WILD』では一切の穀物を口にすべきではない、とまで書かれています。賛同するかどうかは、読み手次第ということでしょう。
***
私はBUC通所を始めてからも、半年以上つらい状態が続き、回復の兆しも見えない状況でした。薬も主治医と相談し、色々試しましたが中々効果が上がりません。
ただ、BUCに通所するために、往復で約40分の歩行をするようになりました。
そのお蔭で、歩くことへの抵抗感がなくなり、春頃からは毎朝、通所前に30~40分のウォーキングが日課となりました。休みの日には、気持ちがいいので、午前中に2~3時間のウォーキングをするようになりました。
私の体調は徐々に回復し、全くといっていい程回らなかった頭が回転するようになってきました。そして、復職への強い意欲が湧いてきたのです。
『脳を鍛えるには運動しかない』では、有酸素運動が脳に与える効果は絶大で、脳細胞が活性化されるだけでなく再生されることを、色々な研究・実験を例に挙げ、科学的に解説しています。なぜ、私が回復できたのか、私は確信しました。
***
よく、人生の「一期一会」を大切にしなさい、と言われます。私はBUCで色々な人と出会い、学ぶことができました。そして、色々な本(要約した課題図書は23冊)にも出会いました。
これらの本は私の今後の人生に、一つの大きな指針を与えてくれました。感謝しています。今思うことは、自分の人生にとって、BUCでの1年は必要だったということです。
復職できましたら、残りの会社人生(そんなに長くはないですが)を元気に全うしたい、また、このBUCで学んだことを実践すれば全うできる、と思っています。